これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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2012-09-01から1ヶ月間の記事一覧

これが認知症なんだ (33) 入居日

<That's Ninchi Show No.33 > 認知症老人の多くは、自分が認知症だと思っていないようだ。 老人マンションへの入居日の前日、おばあちゃんが再び入居拒否に転じた。 「木造は寒いから冬の間だけマンションに行く」と言っていたのに。 気が変わった理由は、…

これが認知症なんだ (305) 医療介護関連肺炎

<That's Ninchi Show No.305 > 高齢者の誤嚥性肺炎などを、医療・介護関連肺炎(NHCAP)と呼ぶらしい。 介護施設や療養型病院の高齢者に多く、死亡の原因別では脳血管疾患よりも上の、第三位を占めるのが、各種の病原菌やウイルスによる肺炎だ。 肺炎…

これが認知症なんだ (32) 費用

<That's Ninchi Show No.32 > 特養に移ると、毎月の費用が高くなる人もいる。 今までは気がつかなかったが、どこにでもたくさん、認知症老人の世話をしている人がいる。世間話をしていて、うちのおばあちゃんは認知症だと言うと、うちも、うちもと。この時…

インフルエンザ

訪問診療を頼んでいるクリニックから、インフルエンザ予防注射の予診票が届いた。インフルエンザの時期が来るんだ。早いもので。 おばあちゃんが自分で記入できていたのは2007年が最後だ。それからは、住所も氏名も生年月日も自分では書けない。サイン…

これが認知症なんだ (31) 介護タクシー

<That's Ninchi Show No.31 > 入院前は歩いていたが、退院は車椅子。老人は、大概こんなものだ。 入所先がなくて、二ヶ月以上入院が伸びてしまったから。一日中寝てばかり。 食事以外に手足を動かすことがなく、どんどん運動機能がなくなっていった。 病院…

これが認知症なんだ (30) 散髪

<That's Ninchi Show No.30 > 認知症がひどくなると、なぜか散髪も嫌がる。 老人だって髪は少しは伸びる。三ヶ月に一回はカットしないと。老人ホームや老健(介護老人保健施設)では、訪問理容サービスがあり、安い料金(1500円~2500円)で散髪し…

これが認知症なんだ (29) 限度額認定

<That's Ninchi Show No.29 > 市役所で「限度額認定は?」ときくと、「医療?介護?」と問われる。 医療にもあったんだと、そこで初めて気がつく。何も知らないもので。 後期高齢者の医療費自己負担額は所得によって、かなり差がついている。 入院時の高額…

これが認知症なんだ (28) 限度額認定

<That's Ninchi Show No.28 > 特定の施設入所に限っては、「限度額認定証」があると減額される。 特養(特別養護老人ホーム)や老健(介護老人保健施設)に入所する場合、対象者は食費や居住費が、所得の段階によって率は違うが、減額される制度がある。 …

これが認知症なんだ (27) 老健 その1

<That's Ninchi Show No.27 > ”老健”入所で困るのは、洗濯。家族が洗濯に通える人ばかりだろうか。 「老健に短期入所できます」とケアマネージャーさんから言われ、喜んでいたが、実は「老健」とは何のことかよく知らなかった。介護関係の人は、要介護老人…

8兆円、三百万人

介護保険は今、本人負担の一割分を含めると、8兆円。 認知症患者推定300万人、重い数字ばかりを目にする日々だ。 軽い認知機能障害が出ている人は五年で認知症を発症するという。 予防はここから。この段階からだ。 認知症の介護は虚しい。努力しても努…

これが認知症なんだ (26) 家族の入院

<That's Ninchi Show No.26 > 家族が入院する。一人残されたら認知症はどうなる? 頼りにしている息子が長期入院すると、認知症のおばあちゃんはどうなるのだろう。 ふだんでも一人でいることが多いから、特にかわらないかもしれない。同じ建物(アパート…

これが認知症なんだ (25) 施設 その1

<That's Ninchi Show No.25 > 「老人ホームに入所すると認知症になる」というのは、まちがいだとは言えない。 施設介護は、学校教育、集団教育と同様に、レベルの違う個人個人に合わせたわけでなく、少ない人手で効率を上げるるためには、平均的レベルです…

これが認知症なんだ (24) 転居 その3

<That's Ninchi Show No.24 > 説得は無理、認知症では論理的に考えられないから。 一人暮らしは不可能なのに、時間をかけて何度も話をしても、老人マンションへ行くのを拒否し続ける。仕事帰りに、おばあちゃんの家に寄り、毎日説得する。 やっと「うん」…

これが認知症なんだ (23) 転居 その2

<That's Ninchi Show No.23 > 認知症老人の行くところはない。制度上はある。現実は・・・ おばあちゃんの認知症が進行し、どう考えても一人暮らしは無理だ。本人は、まったくそのことに気がつかない。「まだ歩けるのに老人ホームに行くのは早い」と言う。…

これが認知症なんだ (22) 転居 その1

<That's Ninchi Show No.22 > 認知症老人は環境の変化を嫌う。が、そうも言ってられなくなる。 老人の多くは保守的で、新しいことを嫌がる。認知症になると、特にこの傾向が強い。慣れない環境に置かれるとパニックになりやすいという。 慣れてない所に行…

これが認知症なんだ (305) 物とられ妄想

<That's Ninchi Show No.305 > 物とられ妄想、これこそ認知症という特有の妄想だが・・・ これも個人差があって、人によってあらわれ方が違うから要注意だ。認知症になっていても、ある程度それまでの性格によって違ってくるようだ。 「盗られた」と思い込…

これが認知症なんだ (21) 会話 その1

<That's Ninchi Show No.21 > 老人は自分勝手にしゃべる。認知症だといっそう、会話にならない。 自分の言いたいことだけを言って、相手の話をまったく聞かない。一般的に老人にはよくあることだ。早く言わないと、自分の言いたかったことを忘れてしまうか…

これが認知症なんだ (20) 不安 その2

< That's Ninchi Show No.20 > 不安は妄想を生み、異常行動を起こす。 認知症老人の問題行動、迷惑行為はなぜ起こるのだろう。不安にかりたてられ、あり得ない、考えられないような妄想に支配されて、騒ぎまくる。 普通に考えれば、そんなことはない、そん…

これが認知症なんだ (19) 不安 その1

<That's Ninchi Show No.19 > 不安が妄想を生むらしい。では不安を消せば妄想は防げる? おばあちゃんは足が痛い、しびれると言って、近所の整形外科に通っていた。整形外科的には悪いところはなく、診療というよりマッサージをしてもらうだけだが。 トイ…

これが認知症なんだ (18) 家族 その2

<That's Ninchi Show No.18 > 妄想は、いつも身近で世話をしている人を悪者にする。 最初はヘルパーさん。自分で捨てたり、なくしたり、しまった場所を忘れてたりして、物がみつからない時はすべて、「ヘルパーが盗んだ。でも言わないでおく。高いものじゃ…

これが認知症なんだ (17) リモコン

<That's Ninchi Show No.17 > 認知症対応リモコンがオプションとして必要になる、これからは。 老人マンションに移るときに、地デジ移行にあわせてテレビを買い換えた。どこにも出かけないし、読書の習慣もない。テレビだけが楽しみだったから。 家ではうつ…

これが認知症なんだ (304) 現状維持(安定)

<That's Ninchi Show No.304 > 認知症は治らない。現状維持が最高目標だ。 脳梗塞が再発して、要介護3になってからは「いつ歩けなくなるか」という段階だった。実際、退院する時は車椅子、そのまま「寝たきり」になる心配は大きかった。 老人マンションの…

これが認知症なんだ (16) 妄想 その4

<That's Ninchi Show No.16 > ゴミを捨てられない。が、なぜか大事なものに限って捨ててしまう。 認知症だと、これがゴミかゴミでないかという判別能力もなくなるのだろうか。それとも記憶が曖昧で、捨てたつもりになっているか、ゴミに見えていないかだ。…

これが認知症なんだ (15) 診断 その2

<That's Ninchi Show No.15 > どんな病気も初期は診断が難しい。認知症も同様に。 専門医でも、初めて会った患者の病状を、きちんと把握できるわけがない。外来診療の短時間では、部分的なことしか見えない。特に、個人差の大きい病気は。 脳血管外科の紹…

これが認知症なんだ (14) 診断 その1

<That's Ninchi Show No.14 > 歩けるのに歩けない。歩き方がわからない。 機能的に足を動かすことができないわけでもない。足の筋力も残っている。 関節や骨の異常もない。整形外科ではどこも悪くないと言われた。 数年前の脳梗塞でも、運動機能の障害はな…

これが認知症なんだ (13) 家族の誕生日

<That's Ninchi Show No.13 > 家族の誕生日だって忘れている。認知症の発症から後はずっとそうだ。 自分の誕生日をまちがえるくらいだから、家族の誕生日は言うまでもない。認知症が出てからは、誰もおばあちゃんから「誕生日おめでとう」と言われたことは…

これが認知症なんだ (303) 手順

<That's Ninchi Show No.303 > 一連の動作の「手順」がわからなくなること、脳の認知機能障害の一つだ。 歩くという動作は、右足を出して、次に左足を出す。この二段階の手順だが、そんな簡単なことを普通の人間は誰も考えて行ってなどいない。できてあた…

これが認知症なんだ (12) 誕生日 その1

<That's Ninchi Show No.12 > 自分の誕生日をまちがえるなんて、あり得ない。 認知症老人も、絶対まちがうはずがないと確信している。そんなことあり得ないと。 本人は自信を持っている。それが思わぬ事件の原因になってしまう。 銀行から生活費がおろせな…

これが認知症なんだ (11) 電話 その4

<That's Ninchi Show No.11 > マンションの非常ベルは日常ふつうに鳴る。 老人マンションの各部屋には、ベッドわきの壁、トイレ、浴室と計三ヶ所に、大きな、 緊急ブザーが設置されている。 急病や転倒に備えて、24時間対応してくれる。 入居時に、おば…

これが認知症なんだ (10) 妄想 その3

<That's Ninchi Show No.10 > ウソから出たマコトだってある、ときには。 妄想だったのか、ほんとに病気だったのか、本人も答えられない。(忘れていて) それは今も不明なのだが、あやうく狼少年、否、狼老人になるところだった。 ケアマネージャーさんか…