これが認知症なんだ (25) 施設 その1
<That's Ninchi Show No.25 >
「老人ホームに入所すると認知症になる」というのは、まちがいだとは言えない。
施設介護は、学校教育、集団教育と同様に、レベルの違う個人個人に合わせたわけでなく、少ない人手で効率を上げるるためには、平均的レベルですませる。
いわば集団介護、効率重視ではあるが、費用が安い。それに比べて在宅介護は、いってみれば個別介護、個人指導の進学塾と同じで、費用がかかる。
デイサービスは、「小規模多機能」型などもあり、個人的なつながりもあるし、個別対応も考えてくれるから、その中間のあたりだろうか。
これらは、9~10人の少人数を一単位として、専従のケア要員を置き、個別に近い対応ができる。学校教育で言えば、少人数クラス編成。学力別、レベル別かどうかは施設の都合による。
このように、施設は多種多様、玉石混交であるのに、利用料いわゆる介護保険本人負担分というのは全国均一。どこがいいかを選ぶことが重要になってくる。
が、地元にいい施設がないから、隣の市町村の施設に とはいかない。住民票のある地域の施設に限定される。住んでる場所によって不公平で、料金を均一にする意味がどこにある?
有料老人ホームは誰でも入居できる。が、料金が高い。お金持ちは誰でも入居できると言い換えよう。割高な食費、管理費の他に、介護保険外のサービス料などあって、一ヶ月30万円はかかる。特養なら個室でも15万円くらいなのに。
この有料老人ホームという名称もおかしい。では無料老人ホームがあるのかというと、特養だって有料だ。個室料金もとられる。限定額認定があると、所得によっては食費や居住費が無料に近くはなる。が、介護保険の本人負担分は軽減されても残るから無料ではない。
これだけは言える。一般庶民は、施設を選べない。はいれたら、それで満足するしかない。コストがかけられないのに、レベルは上げられないから。
ただ、スタッフの個人的レベルというのは別だ。同じ給料ではおかしいと思うくらい差がある。良いスタッフに恵まれたときは、良い介護を受けられる。偶然としか言えないが。