これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

これが認知症なんだ (366) 車椅子を買うには

<That's Ninchi Show No.366 > 余裕のあるうちに車椅子を買うことになった。 脳梗塞の再発で、一段と歩行困難が進んでいる。が、前回の発作のときは、老人マンションの介護スタッフの皆さんのおかげで、歩けるようになった。 今回も可能性はないこともない…

心房細動と認知症の関係

脳梗塞の三割は心房細動によるらしい。 不整脈(心房細動)が原因で、心臓内で大きな血栓ができ、脳に運ばれて脳梗塞を起こすことを、心原性脳塞栓というそうだ。うちのおばあちゃんの診断名はこれだ。 おばあちゃんは七十歳を超えたころ、動悸や息切れ、め…

これが認知症なんだ (365) もう車椅子

<That's Ninchi Show No.365 > 脳血管型認知症は階段型に能力が落ちる。 ある時点までは進行がないかのように安定しているが、ある時突然がくっと一段下がる。アルツハイマー型はスロープのようにゆっくりと徐々に進んでいくのだが。 ある時点とは、脳に何…

認知症はわからない

認知症になると、こだわりが消える。 命日やお彼岸のお墓参りをうるさく言っていた人が一言も言わなくなる。 かかりつけの医師や親戚への贈り物(お歳暮など)についても同様だ。 それにもかかわらず、一つのことに執着する。それも強くこだわる。 おばあち…

これが認知症なんだ (364) 鍵が「カギ」

鍵を気にしなくなったら、老人ホーム入居を考える。 うちのおばあちゃんは神経質で用心深い、もともとは。認知症が出てからは、神経質(きれい好き)という部分は消えたが、「用心深い」し「気にする」性格は残った。 戸締りは特にうるさかったが、老人マン…

他人なら認知症介護も笑い話だ

「ペコロスの母に会いに行く」という漫画が売れているらしい。 原作者の岡野雄一さん(63歳)が認知症の母(90歳)のことを書いた漫画を自費出版したところ、地元の長崎の書店でベストセラーになり、ネットでも話題になった。 映画化されることになり、…

これが認知症なんだ (363) 効率化は

<That's Ninchi Show No.363 > 食堂が近いのは、いいことだろうか。 おばあちゃんの老人マンションは一階の食堂しかないから、各階からエレベーターで移動するため時間がかかる。老人は皆、動作が遅いし、歩行困難があるので。 七階や八階で乗られて満員に…

これが認知症なんだ (362) 訪問が嫌だ

<That's Ninchi Show No.362 > ヘルパーさんに気をつかって疲れる老人がいる。 ヘルパーさんの訪問介護を依頼するのをためらう老人は多い。他人が家にいると落ち着かないとか、気兼ねするとかで。認知症になる前、おばあちゃんもそうだった。 「ヘルパーさ…

年寄りには

寒い時、暑い時もあぶないが、この時期も要注意だ。 暖かくなって、桜も咲いて、普通なら「いい季節」になったが、老人は違う。寒い冬をやっと耐えて過ごした、その影響なのか、気温の急激な変化に弱いのか。 介護するほうも、家族にしても、油断がある。「…

認知症の親を介護するには

できるだけのことをする。 親の介護はどこまですればいいのか。親が元気な時には最後まで「できるだけのこと」をしてあげようと思っていた。誰でもそうだろうし、子としては「そうすべき」だから。 しかし、いざ始めたら考えが甘かったとわかる。介護という…

認知症はわからない

緊急の時にはブザーを押せばいい。誰かがすぐ来てくれる。 そんな簡単なことが、認知症だとできない。 緊急でない時にはできるのに。そこが不思議だ。

これが認知症なんだ (361) 緊急ブザー

<That's Ninchi Show No.361 > 認知症の人には緊急ブザーは役に立たない。 認知症の人は、緊急の時に緊急ブザーを押さない(押せない)で、どうでもいい時、緊急ではない時に何回も、ひどい時は一日に数十回も緊急ブザーを押す。 おばあちゃんの老人マンシ…

在宅介護の六割が低栄養

在宅介護の高齢者の六割は低栄養だそうだ。 厚生労働省の調査によると、在宅介護を受けている高齢者の六割は低栄養の傾向があるそうだ。内訳は、低栄養状態の人が13%、低栄養のおそれの人が52%。 原因は何か。うちのおばあちゃんも自宅にいた時は低栄…

これが認知症なんだ (360) 入浴がこわい?

<That's Ninchi Show No.360 > やはり老人マンションは「自立」した老人のものだ。 特養(介護老人福祉施設)の待機場所として使うことが多いが、待っているうちに介護度が高くなっていくと、住みにくいかもしれない。 設計からしてそうだ。少なくとも、う…

これが認知症なんだ (359) 新人拒否

<That's Ninchi Show No.359 > 先週のトイレ拒否は「新人拒否」だったようだ。 今週もトイレ介助に男性のヘルパーさんが来てくれた。今度は四十歳ぐらいの人だ。今まではずっと女性だった、それも若くない、ベテランといった感じの。 おばあちゃんの老人マ…

親が最後に教えてくれること

子は親の背中を見て育つというが、年をとったらどうだろう。 老いた親の小さくなった、背骨が曲がって丸くなった背中を見て、「老い」を知る。これら身近な実例を通して、老い方をそこから学び、そのあとは「逝き方」を学ぶ。 「老成円熟」という言葉がある…

これが認知症なんだ (358) 質問は酷?

<That's Ninchi Show No.358 > 認知症の人には、レベルによっては「この人、誰?」も難問だろう。 記憶したデータを引き出す能力がないと、簡単な質問でもテストのように難しいものに感じているかもしれない。それなら質問攻めは拷問のようになってしまう…

認知症になってよかったこと

親が認知症になってよかったこと、あるだろうか。 プラス思考で、何でも良い方に考えて、いいところを探して、というようにする。ネガティブになりそうな環境でも、不平不満を言わずにポジティブに生きる。 そうすれば認知症の介護というストレスがあっても…

これが認知症なんだ (357) 悪い人?

<That's Ninchi Show No.357 > 認知症は悲しいことに「一番身近で世話をしている人」を悪者にする。 おばあちゃんの被害妄想が長きに渡って続いている。「悪い人によって窓の外に寝かされる」という妄想だ。毎日その不安におびえながら暮らしていて笑顔が…

これが認知症なんだ (356) 妄想分析

<That's Ninchi Show No.356 > なぜ妄想が出ているかを考える。 不安だから。では、何が不安のモト、原因なのかを考える。 それがわかったら、対策を考え、実行する。本人が安心すると、妄想が消える。 「悪い人によって窓の外(バルコニー)に寝かされた」…

「いいかげん」な介護

「腹八分目が健康にいい」というが、介護も八割でいいのでは。 介護は、特に認知症老人の介護はどんなにがんばっても、それに見合った成果は得られない。がんばったらがんばっただけ、疲労感と虚無感が増えるだけだ。 できるだけのことをしたい、という気持…

認知症だから不満しか言えない?

おばあちゃんの気持ちがわからない。 家族の誰かの顔を見るとグチばかり訴える。誰が行っても同じだ。かわいがっていた孫でも、誰でも。何が不満なのか、全然見当がつかない。 孫が結婚した時には、ひ孫の誕生を楽しみにしていたのに、生まれた時には認知症…

これが認知症なんだ (355) 老人虐待?

<That's Ninchi Show No.355 > 洗髪拒否が続いている。 土曜日、いつものように老人マンションに行ったら、またいつものように顔を見るなり、おばあちゃんは不平、不満、グチを言い始めた。聞きもしないのに。 ほとんど同じことの繰り返しだが、新しいこと…

これが認知症なんだ (354) トイレ拒否

<That's Ninchi Show No.354 > おばあちゃんは若い男が苦手(かもしれない) 土曜日、いつものようにおばあちゃんの老人マンションに行くと、ちょうどトイレ介助の時間だった。この日は若い男性のヘルパーさん、二十代前半、初めて見る顔だ。 ベテランのヘ…

これが認知症なんだ (353) 15㎡

<That's Ninchi Show No.353 > 規制緩和で高齢者住宅も選択肢が増えた。 昔は老人マンションと言っていたものが、近頃はサービス付き高齢者専用賃貸住宅と言われるようになり、総数も増え、バリエーションも豊かになり、選択肢が増えた。 なかでも、「低価…

これが認知症なんだ (352) 傾聴

<That's Ninchi Show No.352 > 傾聴、話をしっかり聞いてあげることだろう。 この数年、近所にいくつも老人施設ができた。歩いて10分以内に、デイサービス、特養(デイ付き)、小規模多機能、住宅型高級老人ホーム、ケアハウスがある。 「うちのおばあち…

耳管と気管

年をとると耳管も気管もフタが壊れてくるのだろうか。 老人はだんだん聴力が衰える。その原因の一つに滲出性中耳炎があるが、中耳に炎症が起きていても老人だと痛みも熱も少ないために悪化するまで気がつかない。 知らないうちに炎症が進み、難聴になってい…

認知症はあせってもどうしようもない

どうしようもない「温度差」がある。 親や配偶者など、家族が認知症になった場合、当初はとても大きなショックを受ける。特有の症状に悩まされるころは周囲との温度差にやりきれない気持ちになる。 もの盗られ妄想や、徘徊、暴言や暴力は、聞いてはいたが見…

慣れると介護ストレスはない?

慣れると何でもないことなのだろうか。 認知症の人の言うことは変だ。することも異常だ。最初は、何も知らないときはその異常さに驚く。話に聞いていた以上に「おかしい」し、あり得ないし、考えられない。 身内がそんなことになって、かなしいやら、なさけ…

介護ストレスで

介護ストレスが発作のきっかけだ。 アレルギー体質の人は湿疹(アトピー)や鼻炎、アレルギー性結膜炎・中耳炎、花粉症などを経て、最終的には喘息を起こす。 ただ、喘息にまで至る人は何割かだ。花粉症や咳喘息の人の三割程度が本格的なアレルギー性喘息の…