これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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これが認知症なんだ (353) 15㎡

<That's Ninchi Show  No.353 >
 
規制緩和で高齢者住宅も選択肢が増えた。
 
昔は老人マンションと言っていたものが、近頃はサービス付き高齢者専用賃貸住宅と言われるようになり、総数も増え、バリエーションも豊かになり、選択肢が増えた。
 
なかでも、「低価格」を売りにする「15㎡」のタイプが出てきたことと、一階または同一敷地内にデイサービス事業所を併設しているタイプが増えてきたのはよかった。
 
うちのおばあちゃんはデイサービスが嫌いで、しばらくはガマンして通所していたが、一年もたたずにやめてしまった。寒いときに家から出たくなかったということもある。
 
老人マンションに入居しても同じだ。ここはデイサービスが付いていないから。もしマンションの一階にデイサービスがあれが、「寒くないから」通ったかもしれない。
 
「低価格15㎡」のタイプは数種類ある。トイレ付き、洗面台付き、両方付き、両方なし、など。トイレが付くと付かないでは五千円ほど違うようだ。
 
それらは家賃が従来型(ミニキッチン、浴室、トイレ、洗面台付き、25㎡)から比べると三万円ほど安い。地方なら立地によっては特養なみの費用で暮らせるだろう。
 
特養は個室なら15万円はかかる。限度額認定があれば少しは安くなるが。それだけかかっても広くはないし、個室にトイレが付いているとは限らない。
 
「オムツ、ほぼ寝たきりで、排泄はポータブルトイレ」というようになれば、個室にトイレなどいらない。洗面台はあったほうがいいような気もする。
 
浴室やミニキッチンだっていらない。入浴拒否があったり、身体が不自由になって機械式入浴になったりするから。料理は認知症が進むとまったくできない。
 
十年も、またそれ以上も家賃を払うことを考えたら、この三万円の差は大きい。最低限の15㎡、それでも暮らしていけるようにも思う。