2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧
「認知症だから、わからない」とも言えない。 うちの親のように、「胃ろうで認知症で寝たきりで半身不随で二年以上」となると、ほとんど会話は成立しない。 本人の言語能力の低下は著しく、最近のことは当然として、もはや昔のこと、幼少期の思い出すら話せ…
入院時の「認知症ケア」加算というのがあるらしい。 今年度の診療報酬改定を見ていたら、そういう項目があった。 条件に合う病院に限られるのではあるが。 以前から「認知症専門ではない一般の病院でも、認知症の人の入院時に特別な配慮を」と願っていたので…
診療報酬は二年ごとに改定される。 老人の在宅医療に関しては、二年前に大きく変更された。うちの親が「サ高住」から今の施設に転居したのはそれが第一の理由だ。 施設や施設に準じた高齢者集合住宅などへの訪問診療については、今回も変更があったようだ。 …
認知症の人に「普通は~だから」も「普通なら~する」もない。 認知症の人の行動や発言は、普通ではない。どこかわからないけれど脳が壊れているから、しかたないことなのだろうが。 たとえば、大事なこと(重要なこと)はできないのに、どうでもいいこと(…
世間は認知症を軽く見過ぎている。 「もの忘れ」という症状だけを見れば、それほど深刻に思えないからだろうが、ほとんどの場合はそんな程度ではすまない。 「認知症は脳機能障害だ」という観点からすれば、どれだけ深刻で大変な状況にあるかが想像できるだ…
「特別障害者手当て」という制度がある。 重度心身障害者に毎月補助金が給付され、医療費などが免除されるものだが、対象となる条件が厳しく設定され、制限されている。 うちの親は脳梗塞の発作以来、半身不随で言語障害と嚥下障害があり、二年も三年も「胃…
認知症介護の継続には逃げ道が必要だと思う。 家族による認知症の在宅介護の困難さは、常識では考えられないようなレベルで、継続していくことは大変難しい。 しかし、どんなに困難であっても最後の最後まで認知症の本人に寄り添うことが求められる。家族だ…
「介護殺人」などの悲劇は決して特殊例ではない。 世間一般では特殊例だと思うかもしれないが、少なくとも認知症の人を自宅で介護した経験のある人はそうは思わない。 誰にでも起こることで、自分だって「あと一歩の所」や「ぎりぎりの境界、崖っぷち」にい…
ストレスには「質と量」という二方向がある。 同じようなストレスを受けても、ストレス反応は個人個人違う。 同一人物でも時と場合によってストレス反応は違ってくる。 その違いはどこに起因するのだろう? 一つには、ストレッサー(ストレスを与えるもの)…
パイが一つしかない場合、人数が増えたら分け前は減る。 介護保険の利用者が増えれば、一人あたりの公費補助は減る。パイは一つしかなく、二つにすることも大きくすることもできないからだ。 団塊の世代の多くが要介護状態になった頃、介護保険の利用者数も…