これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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医師の「認知症だから」という差別。。

認知症だから、わからない」とも言えない。

うちの親のように、「胃ろうで認知症で寝たきりで半身不随で二年以上」となると、ほとんど会話は成立しない。

本人の言語能力の低下は著しく、最近のことは当然として、もはや昔のこと、幼少期の思い出すら話せない。

「おはよう」と言えば、本人は「おはよう」と返し、「元気?」と問えば、「元気」と答える。それぐらいだ。

まるでオウムかインコ、わかってるのかわかっていないのか。

では、本人のベッドの脇で「聞こえたら本人が気を悪くすること」を言っても、わからないからいいのだろうか。

医師には特にそういう傾向があると思う。

本人の側で、家族に「普通の点滴なら一ヶ月、高カロリーの中心静脈栄養点滴でも六ヶ月」というようなことを平気で言う。

「胃ろうにしなければ生きられない」ということ、本人の寿命に関することは本来なら別室で言うべきだと思う。

わからないからいい、そう思っているのだろうか。

何を質問しても反応がないからと言って、質問の内容がわかっていないとは限らない。

わかっていても反応できない(答えることが難しい)だけかもしれない。

うちの親の担当の看護師さんの中には、「聞こえてなさそうだけど、わかっていると思います」として、普通の人と同様に扱ってくれる人もいた。

反応がなくても、普通の人と同様に丁寧に話しかけてくれていた。

認知症だから」と差別せずに、見た目にとらわれずに「人として」「人格を尊重して」対応してほしいと思う。

脳のことは誰にもわからない。医師でもよくわかっていないはずだ。

認知症の人の脳は、どこがどう壊れているのか(機能不全なのか)が専門医でも個別にはっきりとわかっているわけではない。

見た目には何もできなさそうであっても、できることが隠れているかもしれない。

「反応はないが、わかっている」として対応するべきだと思う。

ベッドの脇で、そこに誰もいないかのように本人を無視して家族と話をするような医師が「特例」や「例外」であればいいのだが。


<That's Ninchi Show 2 No.1164>