これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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胃ろう栄養液、点滴になると。。

薬局の請求書が届いた。桁が一つ少ない。

うちの親(85歳、胃ろうで寝たきり)の訪問診療の主治医が、胃ろうの栄養液を液体状のものにして点滴で落とすことにしたからだ。

身体的に変化があったわけではない。理由としては「今年度の改正で、可能になったから」としか聞かされていない。

これまでは液体ではなく、ゼリー状でチューブ式だったので、栄養液は「食品」となり健康保険は使えない。十割本人負担。

これからは医薬品扱いで、健康保険が使えて一割負担。

前回の請求は三万円を超えているが、今回は六千五百円。
五万円を越えている時もあったので、千円単位は三年ぶりかな。

請求額のうち、千二百円は胃腸薬などの薬代で、七百円が訪問薬局の固定費、残りが胃ろう関連消耗品と栄養液の代金になる。

(胃ろう関連消耗品は健康保険適用外で、自己負担100%)

栄養液はツインラインNF配合経腸用液(大塚製薬)、ネットで調べると200mlで168円、一日800ml使用するので672円。

今回は42日分となっていて、一割負担だと三千円程度だ。

本来は三万円で、健康保険が使えないとしたら相当の負担となる。九割を健康保険組合や政府が負担しているからの安さだ。

若い人が聞けばさぞ不満に思うことだろう。

ただ寝ているだけの老人の「食事」のために、毎月三万円近くも公金が使われていることに。

胃ろう老人だけではない。特養や老健の入居者の一部には食費と居住費の補助金として、やはり数万円の公金が支出されている。

若い人の負担の重さを思うとやめたほうがいいが、それらを頼りに生きている老人のことを思うとやめられない。

考えてみよう。「もう負担できない、払えない」からと言って、胃ろう栄養をやめることができるだろうか。

医師の判断で「胃ろう栄養の中断」が可能だとしても、家族にその決断ができるだろうか。

<That's Ninchi Show 2 No.1165>