認知症、周囲の力で。。
認知症の人にとって「周囲の力」という要素は大きい。
最近はカレンダーは「もらうものではなく、買うもの」らしい。以前は年末には余るほどもらっていたのだが。
この数年、もらえる数も少なくなり、写真のきれいなものもめったになく、ほんとうに地味で質素なものになっている。
無料だから文句は言えない。企業もお金がないようで。
我が家の今年のカレンダーは地味も地味、きれいな写真の代わりに「毎月の格言」が書いてある。
「人は順調な時も逆境の時も周囲の力によって生かされている」、これが今月の格言だ。
順調な時は「周囲の力の存在」に気が付かないもので、「自分の力でうまくやっている」と思う人が多いだろう。
だが、逆境の時に「周囲の力に助けられた」ことで、「周囲の力が大きかった」とわかる。
認知症を発症するという逆境においては、「100%周囲の力によって生かされている」と言ってもいい。
「周囲の力」が大きければ大きいほど長生きできるし、残存能力も長期間保つことができる。
それに、何よりも「周囲の力」が大きいほど認知症の本人の不安感は減少し、安心して暮らせるようになるだろう。
世話してくれる家族が近くにいて、それも一人二人ではなく十人ぐらいいて、親戚や友人知人も近くにいて手伝ってくれて、
医療や介護の専門職の人からの適切なアドバイスや指導や援助の手があって、家族がイライラせずに「心の余裕」を持てる、
それだけの大きさの「周囲の力」があったら、と思う。
認知症の人だけでなく、乳幼児や障害者などの「自分の力」が弱い人は生きにくい。
少しでも「周囲の力」を増やしていくようにすればいい。
理論的にはそうだが、現実的にどうすればいいのだろうか。
<That's Ninchi Show 2 No.1166>