これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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これが認知症なんだ (31) 介護タクシー

<That's Ninchi Show No.31 >
 
入院前は歩いていたが、退院は車椅子。老人は、大概こんなものだ。
 
入所先がなくて、二ヶ月以上入院が伸びてしまったから。一日中寝てばかり。
食事以外に手足を動かすことがなく、どんどん運動機能がなくなっていった。
 
病院でも、PT(理学療法)やOT(作業療法)というリハビリが毎日あったようだ。
が、認知症だから、本人やる気が全くない。時間だけかけて、何の効果もなかった。
 
本来、老人の長期入院の解決のために、老健(介護老人保健施設)があるはず。
それが必要なときに空きがなくて、入所できず、入院が五ヶ月にもなっている。
 
まったく実情を無視した制度だ。病院は出て行けと催促するも行く先がない。
実際に数が足りてないなら、規制をはずすなり何なり対策を考えるべきだ。
 
今回は三度目の老健の入所だが、状況は大きく異なる。要介護5、歩けないから。
以前は通所介護の送迎車で自分で歩いて入所したが、今回は車椅子。
 
退院と入所のために介護タクシーを予約することになった。
 
ネットで調べると、基本料金が1000円から(1400円や1700円など)で、あとは普通のメーター料金、時間による加算もある。車椅子は無料で貸してくれる。もちろん自分の車椅子のままでも乗れる。数社あって、どこがいいのか決められない。
 
病院のメディカルケースワーカーさんに相談すると、病院で予約してくれた。
 
こういう特殊なタクシーは台数が少ないから、一週間前に。病室まで車椅子を持って迎えに来てくれて、メーター料金だけでいいという。病院ならではの特典だろうか?
 
当日、ほんとに支払いはメーター料金だけだった。運転手さんが病室まで来てくれ、時間かけて車椅子に移乗、玄関まで押して行ってくれ、車に乗せ、車椅子を固定。
入所先の老健では、玄関まで車椅子を押して行ってくれた。
 
担当者が車椅子の準備をしてなくて、二階までとりに行き、施設の車椅子に移すまで時間もかかった。こんなに時間をとってもらって、基本料金無料とは、大手のタクシー会社だからできるサービス、社会貢献というものだろう。
 
ただ一つの難点は、付き添いの席が車椅子の左ななめ後ろで、かなり離れていることだ。おばあちゃんの顔も見えないし、声をかけても聞こえないし、乗っている間の様子が全くわからなかった。車椅子タクシーの構造上しかたないが。