これが認知症なんだ (305) 医療介護関連肺炎
<That's Ninchi Show No.305 >
高齢者の誤嚥性肺炎などを、医療・介護関連肺炎(NHCAP)と呼ぶらしい。
介護施設や療養型病院の高齢者に多く、死亡の原因別では脳血管疾患よりも上の、第三位を占めるのが、各種の病原菌やウイルスによる肺炎だ。
肺炎球菌による肺炎は、ワクチンがあり、6000~8000円の費用で予防接種できる。が、他の病原菌によるものは予防できない。
ただ、高齢者のかかる肺炎の三分の一から四分の一は肺炎球菌による肺炎だとされているから、予防注射を受けておくほうがリスクが減る。
誤嚥性肺炎は、どこにでもいる細菌、口の中の常在菌が誤って気道に入る事が原因で発病する。嚥下能力の衰えた老人は特にいつも注意しておかねばならない。
専門医によると、誤嚥性肺炎の予防法は次のようになる。
1)投薬で誤嚥を防ぐ。嚥下反射や咳反射の機能を回復させる薬の服用。
2)胃や食道からの逆流を防ぐ。食後二時間は座位、すぐに寝かせない。
3)口腔ケアで雑菌を減らす。口中の細菌の絶対数が減ればリスクも減る。
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以上は日経新聞の記事(9月27日夕刊)を参考にしてまとめたものだ。
食後二時間の座位、これが問題だ。普通の老人なら言うこともきいてくれるし、本人だって食後すぐ横になるのは身体に悪いとわかっている。
認知症老人にはそれが通用しない。うちのおばあちゃんなど一日中横になっているから、食後だってそうだ。食堂から自室に戻って、座っていることなどない。
食後に座ってテレビを見る、それができるのは認知症が軽いうちだけだ。テレビを見ても何のことかわからないから楽しくないし、座っていると腰やお尻が痛い。
ヘルパーさんに連れられて自室に戻ったら、すぐにベッドに直行だ。筋力がなくなっていて、座っている姿勢を保つのも「しんどい」らしい。
介護用のリクライニングのベッドならよかったのだが。要介護3の今となっては、介護保険の枠がいっぱいで、買う余裕がない。レンタルも自費だと高い。
リクライニングで、上体を起こしておいても、本人は操作ができないからまた問題がある。一人暮らしでは無理、ヘルパーさんに下げにきてもらわないといけない。