これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

FC2ブログに引っ越しました。週一回か二回は更新しています。

症状と行動(再)

これが認知症なんだ (290) 自己放棄

<That's Ninchi Show No.290 > 認知症老人は時に自分のことも考えていないような、不利な行動をする。 自分の生存に関わることすら無関心で、放棄する。身体が不自由でもなく、頭も働いていて助けを呼べるのに、何もしない。社会性をなくし、誰の言うこと…

これが認知症なんだ (282) 家族の顔

<That's Ninchi Show No.282 > ついに、ここまで来たかと思う瞬間が何度もある。 認知症の進行は、はっきりとは予測できないから、いつも突然だ。そろそろかなと思っていても、同じ状態が続いていると、つい油断する。心構えを忘れていると、突然次の段階…

これが認知症なんだ (279) 共有できない「今」

<That's Ninchi Show No.279 > 普通、「今」という時間はどの人にも共通で、普遍的なものだ。 しかし、認知症老人には、それは通用しない。見ているものも違えば、聞いている音も違う、そういう幻視幻聴があるだけでなく、時間までこちらの世界とは違って…

これが認知症なんだ (278) トイレの自立

<That's Ninchi Show No.278 > トイレの介助、認知症の進行にあわせて段階的にしんどくなる。 おばあちゃんが老人マンションに入居したころは、まだ要介護1だったので、紙パンツなどのオムツも必要なく、一人でトイレに行き、何の問題もなかった。 その後…

これが認知症なんだ (247) どこでもウンチ

<That's Ninchi Show No.247 > 異常行動(BPSD)に、「便をいじる」というのがある。 では、「どこでもウンチ」というのは、これと同じだろうか。異常行動(BPSD)に含まれると考えていいのだろうか。 異常行動(BPSD)はどれも大変だ。「認知…

これが認知症なんだ (242) 孤独になる

<That's Ninchi Show No.242 > 認知症老人は孤独だ。ほかの人を寄せつけないし、ひとも寄りつかない。 友人がたくさんいた人でも、認知症を発病すると、友人のいない孤独な人になることもある。他者に気を使うことは全くできないから、直接的で断定的な発…

これが認知症なんだ (229) 傾眠傾向

<That's Ninchi Show No.229 > 「傾眠傾向です」と言われても、普通の家族はぴんとこないだろう。 意識レベルには五段階あって、レベルの高いほうからだとこういう順番になる。 意識清明 → 通過症候群 → 傾眠 → せん妄 → 昏睡 老老介護をしている親戚がい…

これが認知症なんだ (228) 急変とは

<That's Ninchi Show No.228 > 医療や介護の専門用語、家族はどれだけ理解できているのだろう。 医師や介護士さんから、病状などの説明を受けるとき、家族は初めて耳にするような、知らない専門用語が頻出する。それらをわかっているものとして伝えられる…

これが認知症なんだ (215) 吠える

<That's Ninchi Show No.215 > 認知症が進むと、言葉が出なくなるのだろうか。 うちのおばあちゃん達は、そこまで至っていない。言葉が出ないときもあったが、それは脳梗塞や肺炎が起きたときだけだ。回復すると、またしゃべるようになった。意思疎通の問…

これが認知症なんだ (198) お相撲

<That's Ninchi Show No.198 > 認知症でも、かなりの人は相撲中継を楽しめるようだ。 おばあちゃんの入所している老健(介護老人保健施設)では、それぞれのデイルーム(リビング兼食堂)に大型のテレビがある。一日中つけっぱなし。と、言っても夕食が終…

これが認知症なんだ (194) 眠れない

<That's Ninchi Show No.194 > 眠れない(不眠症)のも認知症の症状の一つらしい。 不眠症(睡眠障害)は、次のようなタイプがある。 入眠障害・・・ねつけない、眠るのに半時間から一時間かかる 中途覚醒・・・夜中に目覚めて、再度寝ようとしても眠れな…

これが認知症なんだ (193) 孤独

<That's Ninchi Show No.193 > 認知症老人は孤独だ。病気が進むにつれ、ますます孤独になる。 考えてみればわかる。認知症老人は異次元にいるように家族には思える。それを裏返してみれば、認知症老人はたった一人の世界にいるということだ。いつも孤独に…

これが認知症なんだ (190) 盗まれたもの

<That's Ninchi Show No.190 > 裁縫箱を開けると、下段にさがしても出てこなかった鍵が入っていた。 おばあちゃんは何回も自分の部屋の鍵をなくして、いつもいつも探しまくっていた。みつからずに何回もスペアキーを作るから、鍵屋さんの常連になっていた…

これが認知症なんだ (183) シャンプー

<That's Ninchi Show No.183 > シャンプーを嫌がる理由を考えた。 泡やシャワーの温水が耳や目にかかるのが「こわい」のでは? それなら美容室に連れて行って、「あおむけに寝て」洗ってもらえば解決する。顔には温水や泡は絶対かからない。耳には少しはか…

これが認知症なんだ (181) 意識レベル

<That's Ninchi Show No.181 > 「意識レベル」という言葉は、実際は何を示しているのだろう。 病院でも施設でも、何回もこの意識レベルという言葉を使って説明された。医療や介護の業界では普通に日常的に使われている。意識がない(意識消失)、意識が混…

これが認知症なんだ (180) 脱水

<That's Ninchi Show No.180 > 「脱水」が意識レベル低下をもたらす。「認知症が進んだ」わけではない。 認知症があってもなくても、老人は夕方から夜にかけて、興奮(または無感動、ひきこもり)、短気(いらいら)、注意力低下、幻覚、言語障害(失語、…

これが認知症なんだ (177) 聞こえる

<That's Ninchi Show No.177 > 「聞こえる」のは、脳の働きでもある。 音は耳で聞いていると普通は思っている。だから、老人が聞こえてないようだと、耳の近くで大声をはりあげる。それでも老人がぼけーっとしていると、とうとう言葉がわからなくなった、…

これが認知症なんだ (176) 暴力的抵抗

<That's Ninchi Show No.176 > 「介護拒否」しても無視して進めると、「暴力」的抵抗になる。 認知症老人は考えられないことをする。突然、何も言わずに「暴力」に及ぶ。こちらとしては予想できないから、逃げられず、けられたり、たたかれたり、防御でき…

これが認知症なんだ (175) 介護拒否 その2

<That's Ninchi Show No.175 > 介護拒否は、かなり早い段階から始まっていた。思い返せば。 たぶん発病と同時か、一年以内だったと思う。おかしな言動(異常行動=BPSD )に驚かされるころには始まっていた。それが介護拒否だとは知らなかったが。 初…

これが認知症なんだ (172) たたく

<That's Ninchi Show No.172 > 暴言の次には、暴力。認知症老人は感情だけで動くから、とめられない。 なじみの美容室の店長さんが、毎週おばあちゃんの部屋まで来てくれる。「訪問シャンプー、ブロー」、交通費込みで二千円。ぜいたくな話だが、おばあち…

これが認知症なんだ (170) ゴミ屋敷

<That's Ninchi Show No.170 > 誰が見ても「ごみ」でも、認知症老人の目には「大事なもの」に見えるようだ。 認知症になると、家の中がゴミだらけになる。ゴミが捨てられないから、ゴミがたまるのが原因だが、他にも理由がある。周囲の人が捨てようとする…

これが認知症なんだ (167) 会話にならない

<That's Ninchi Show No.167 > 数秒前に自分が言った言葉を覚えていない。 もともと老人は一方的にしゃべることが多い。言いたいことが頭の中から消えないうちに言ってしまわないと、何が言いたかったか、忘れて言えなくなるからだ。途中で話相手が何か言…

これが認知症なんだ (162) うがい

<That's Ninchi Show No.162 > うがいの水も飲んでしまう、それが認知症なんだ。 おばあちゃんの老健(介護老人保健施設)では、夕食後にテーブルに付いたままで、歯磨きを行う。それぞれに歯ブラシと水の入ったコップが渡される。 前回、夕食の食事介助を…

これが認知症なんだ (159) 尿が出ない

<That's Ninchi Show No.159 > 「できない」という強い思い込みがある。 おばあちゃんは、能力的には自力で立ち上がることも、一人で歩くこともできる。歩行機能という点では問題はない。整形外科の医師もどこも悪くないという見立てだった。歩けないのは…

これが認知症なんだ (158) 手を使う

<That's Ninchi Show No.158 > ひっぱる、つかむ、そんな手の動作ができなくなる。これも認知症だから? おばあちゃんは二年くらい前から、トイレ介助が必要になった。歩けるのに。間に合わないことが多くなり、パンツ式おむつをはくようになったからだ。…

これが認知症なんだ (146) 生活リハビリ

<That's Ninchi Show No.146 > 靴をはく、そんな生活上の単純な動作もリハビリの一環になるそうだ。 おばあちゃんは、毎日昼食と夕食の二回、自室から一階の食堂まで歩いて行く。いつもヘルパーさんに付き添われ、「一、二、一、二、」と声をかけられなが…

これが認知症なんだ (145) 徘徊

<That's Ninchi Show No.145 > 徘徊をどうするか。家族が同居していても24時間監視などできない。 老人マンションに入居するとき、一番の悩みは徘徊への対処だった。施設なら、夜間も複数の職員さんが当直していて、その心配はない。 だが、簡単には施設…

これが認知症なんだ (143) 認知症の進行

< That's Ninchi Show No.143 > 認知症は、程度、進行速度、経過、どれもひとによって違う。個人差が大きい。 以前、おばあちゃんの老人マンションのケアマネージャーさんに言われたことがある。「認知症が進むとおとなしくなって介護がラクになる」という…

これが認知症なんだ (135) 急に進むとき

<That's Ninchi Show No.135 > 認知症の進み方は、個人それぞれ違う。前例は、あくまで参考、頼りにはできない。 老化に個人差があるように、認知症の進み方も、個人差が大きい。介護度が同じでも体力や能力は全然違う。介護保険の介護度の認定は、地域に…

これが認知症なんだ (125) 忍耐

<That's Ninchi Show No.125 > 異次元の門をくぐる。おばあちゃんのマンションのドアはそんな感じだ。 老人マンションのオートロックを開けて入ると、新築のときにはなかったにおいが。 加齢臭。香りのきつい百合の花がホールに飾ってあっても、エレベータ…