これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

FC2ブログに引っ越しました。週一回か二回は更新しています。

認知症90歳

特養は家だから自由に過ごしてもらう。。

「特養は家だから」と言われて納得した。 何年も前のことだが、認知症の親のために地方都市の特養に入所相談に行ったことがある。 相談員さんが「施設での一日」について大まかなスケジュールを説明してくれたのだが、その時の言葉がこれだった。 「食事や入…

転倒骨折、大腿骨用ボルト。。

ボルトを見て思い出したことがある。 少し前からパソコンデスクの椅子(通販で買った金属製の回転椅子)の肘掛がぐらぐらしていた。 ひっくり返して状態を見てみたら、肘掛を本体につないでいた黒い金属製ボルトがどうやらダメになっている。 そのボルトを見…

これが認知症なんだ (299) 知らないばかりに

<That's Ninchi Show No.299 > ふり返ってみれば、知らなかったからできなかったことが多い。 よく考えて決める。そして決めたらふり返らない。「あの時こうすればよかった」と思わない。これは胃ろうについて悩んでいたときに友人から聞いた言葉だ。 しか…

これが認知症なんだ (298) 施設のお見送り

<That's Ninchi Show No.298 > 施設で逝くというのは、病院とは全然違う。表玄関から堂々と帰宅できる。 そういう話を聞いたことはあるが、実際にそうとは思わなかった。デイサービスのお年寄りも使っている表玄関から帰れるなどとは。ちょっと考えられな…

これが認知症なんだ (297) 最期の日々

<That's Ninchi Show No.297 > もう長くない人が隣にいても、施設の朝はいつもと変わらずにぎやかだ。 いつものように、大きな声で騒ぎまくる老人や、歌い出したらとまらない老人がいて、おばあちゃんのベッドの側にも、常にいろんな音が来る。その中で、…

これが認知症なんだ (296) 危篤

<That's Ninchi Show No.296 > 危篤は何回もあり、何回も覚悟する。それを繰り返して、ほんとうに終わる。 2011年の五月に拒食になってから、七月に突然食べ始めるまでは、いつも危篤を覚悟していた。医師に「生きているのが奇跡」と言われたくらいだ…

これが認知症なんだ (295) 寝たきり

<That's Ninchi Show No.295 > 何回も病気で寝こむと、「寝たきり」になる日、最期が近くなる。 老健(介護老人保健施設)に十月に入所したときは元気だったが、翌年の一月から病気がちになり、良い、悪いを繰り返しつつ、体力が落ちていった。 1月13日…

これが認知症なんだ (161) マスク

<That's Ninchi Show No.161 > 手が不自由で、食べこぼしがひどい。自力摂取は続けさせたいが。 老健(介護老人保健施設)に面会に行った。リビングには誰もいない。昼食が終わったころなので、みんな部屋で寝ているのだろうか。この重度者だけのブロック…

これが認知症なんだ (154) 病院のノート

<That's Ninchi Show No.154 > 病院にはいろんな人が来る。病棟の入院患者のところにも。 おばあちゃんの入院中、ベッドの横に筆談用のノートとサインペンを置いていた。もともと片方の耳は聴力がない。もう片方の耳も難聴で、大きな声でも聞こえず、会話…

これが認知症なんだ (140) ミキサー食

< That's Ninchi Show No.140 > ミキサー食は噛まない、噛まないから満腹感がない。 おばあちゃんは嚥下機能が低下し、キザミ食(細かく刻んだもの)からミキサー食になった。おかずも、おかゆもデザートも、すべてどろどろ、ゲル状で、見た目はおいしそう…

これが認知症なんだ (139) 血中酸素濃度

<That's Ninchi Show No.139 > 酸素吸入をすれば、いつでも頭が働くようになるのでは?という気がする。 おばあちゃんの病状(脳梗塞の疑い)について、老健(介護老人保健施設)の医師に説明してもらいに行った。このときは、さすがに弟もついてきた。持…

これが認知症なんだ (138) エアーマット その2

<That's Ninchi Show No.138 > 寝返りができなくなると、褥瘡(床ずれ)ができやすい。 老健(介護老人保健施設)に面会に行くと、おばあちゃんのベッドにエアーマットが取り付けてあった。二ヶ月以上も床ずれが治らないからだろう。自分ではもう身体の位…

これが認知症なんだ (137) 水分の摂取

<That's Ninchi Show No.137 > 水分を十分に摂取する、十分に排出する。これが老人には難しい。 栄養と、運動と、睡眠、適度な脳への刺激(会話など)に気をつけていても、水分コントロールができてないと、老人の健康状態はすぐに悪化するらしい。本人は…

これが認知症なんだ (127) 入所面接

<That's Ninchi Show No.127 > 病院から施設へ移る前に、本人の面接がある。 老健(介護老人保健施設)に入所申し込み書を送ってから二ヶ月、まったく連絡がない。入所はいつになるのか聞くべきかと思っていたころ、施設の相談員さんから電話があった。病…

これが認知症なんだ (126) 亜急性期病棟

<That's Ninchi Show No.126 > 「老健」の空きが出ないと退院できない。一人暮らしの認知症老人は。 おばあちゃんは「拒食」が始まって二ヵ月後、突然「拒食」が終わった。普通の低カロリー点滴だけでは、二ヶ月持つか持たないかだった。「生きてるのが奇…

これが認知症なんだ (112) 終わりのスイッチ

<That's Ninchi Show No.112 > もう終わりだと、周囲が思い、本人もそう思っている。が、「奇跡」はある。 拒食が続いて二ヶ月になろうとしている。が、転院もかなわず、治療の方法もなく、もう見送るしかない段階になり、親戚にも「生きてるうちに会うな…

これが認知症なんだ (111) 栄養ゼリー

<That's Ninchi Show No.111 > 嚥下が困難な人向けに、蛋白質入りの栄養ゼリー(栄養寒天)がある。 おばあちゃんは、それすら食べようとしない。毎回、食事に付けてあるが。おいしくないのだろうか、フルーツ味やコーヒー味、チョコレート味などだが。 精…

これが認知症なんだ (110) 奇跡の人

<That's Ninchi Show No.110 > どんなに年をとっていても治療の対象になると思っていた。 現実は厳しい。90歳の老人の治療など、誰も、どこの病院も本気では考えていない。それはそうだろう、客観的に論理的に考えれば。治療の効果があるとしても、そこ…

これが認知症なんだ (109) ADLの低下

<That's Ninchi Show No.109 > 老人は一般的に入院が長くなると、歩ける人も歩行困難になることがある。 一日中ベッドにいて、移動は車椅子で。それが続くと、認知症でなくても思うように手足が動かなくなる。いわゆる廃用障害だ。老人でなくても起こる。 …

これが認知症なんだ (108) NST

<That's Ninchi Show No.108 > 介護も医療も、設備よりも「ひと」の力が大きい。そこで差がつく。 病院や介護施設を選ぶとき、どうしても建物のレベルや設備(検査やリハビリ等の)で判断しがちである。他に選ぶ基準がないからだろう。 ネット検索しても、…

これが認知症なんだ (107) 転院相談

<That's Ninchi Show No.107 > 食べられず命が危うい。が、「重度」認知症ではないらしい、精神科では。 おばあちゃんの入院している病院は、内科、外科、心療内科、リハビリテーション科しかない。精神科や脳神経科や神経内科などがなく、認知症の専門医…

これが認知症なんだ (106) 看取る覚悟

<That's Ninchi Show No.106 > 「胃ろう」の決断がまちがいではないかと思うようになった。 おばあちゃんの拒食が始まって三週間、もはや「胃ろう」しかないと思った。が、念のため他の医師の意見も聞こうと、首都圏で開業医をしている友人(高校の同窓)…

これが認知症なんだ (105) 補聴器

<That's Ninchi Show No.105 > 認知症はわからないことが多すぎる。 原因不明の摂食障害(拒食)を治療する方法がない。おばあちゃんの意思は確認できない。ただ、まったくしゃべらないというわけではなかった。病室に見舞いに行ったら、顔を見るなり、「…

これが認知症なんだ (104) 延命

<That's Ninchi Show No.104 > 延命か、自然死か、「食べない」ままだと生きられない。 おばあちゃんの拒食が続いて三週間、検査でも食べれない理由は判明せず、「胃ろう」しか方法がないとは言えないが、それが一番簡単なようにも思えた。 認知症が進んで…

これが認知症なんだ (103) MR I 検査

<That's Ninchi Show No.103 > 認知症では、検査も診断も難しい。本人が病状を言えないから。 おばあちゃんが「拒食」で入院した翌日、ナース詰め所に電話して検査予定をきくと、次の日に脳のCT と心エコーの検査がはいっているという。拒食の状態を聞く…

これが認知症なんだ (102) 入院当日

<That's Ninchi Show No.102 > 入院すると「ソーシャルメディカルワーカー」さんにお世話になる。 ケアマネージャーさんの仕事は一般にはきちんとは知られていないだろう。ケアプランを作成するだけなら計算方法を覚えれば誰でもできる。家族や本人が作っ…

これが認知症なんだ (101) 検査入院

<That's Ninchi Show No.101 > 「拒食症」「認知症」では入院は無理だが、「検査入院」という手があった。 おばあちゃんは嚥下(のみこむこと)に問題はないそうだ。嚥下機能がないなら「胃ろう」の決断もできる。が、失語・拒食ということだけで「胃ろう…

これが認知症なんだ (100) 精神科へ

<That's Ninchi Show No.100 > 「胃ろう」を断ると、精神科病院に入院という話に。なぜ突然そこに飛ぶのか。 おばあちゃんが入所している老健(介護老人保健施設)は、関連病院と同じ建物にある。その一階には内科、外科、心療内科の外来があり、二階から…

これが認知症なんだ (99) 胃ろうの問題点

<That's Ninchi Show No,99 > 聞いたり調べたりすると、「胃ろう」の問題点は多数あった。 1.取り扱いが簡単ではないことによる、栄養液もれ、逆流。 →誤嚥性肺炎をおこす危険性 2.造設部の皮膚炎、ただれ等(本人がさわる、かきむしるのも含めて) 3…

これが認知症なんだ (98) 拒食の原因

<That's Ninchi Show No.98 > 老人の拒食の原因はいくつもある。「認知症だから」では終わらない。 おばあちゃんの拒食について、老健(介護老人保健施設)ではもう対応が困難だから、病院に移って「胃ろう」を付けてくるよう、施設の医師から提案があった…