これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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これが認知症なんだ (299) 知らないばかりに

<That's Ninchi Show  No.299 >
 
ふり返ってみれば、知らなかったからできなかったことが多い。
 
よく考えて決める。そして決めたらふり返らない。「あの時こうすればよかった」と思わない。これは胃ろうについて悩んでいたときに友人から聞いた言葉だ。
 
しかし、もう少し知識があったなら、または周囲の人のアドバイスがあったなら、結果が違ったのではないかと思う。それがなかったのも、運命だと言えばそれまでだが。
 
ネット検索すると、一般的に認知症の発症から15~20年で亡くなると書いてある。その死因については、詳しくは書かれていない。誤嚥性肺炎が多いというだけだ。
 
誤嚥が起こるのは認知症では避けられない、どうしようもない。しかし、そのことによって肺炎を起こし、死亡にまで至るのは防ぐ方法はある。
 
わかっている人は実行している。施設によっては早くから実行している所もある。
 
歯磨きを徹底して、口腔内の細菌数を減らすことで、誤嚥があっても肺炎のリスクを減らすことができる。
 
また、嚥下機能の保持のためのリハビリ(嚥下に使う筋肉のトレーニング)を行うことで、誤嚥の回数を減らすことができる。
 
施設に入所していても、訪問歯科診療を依頼して、毎月定期的に口腔内のチェックや清掃をしてもらうことは可能だった。歯磨きができないのを知っていたのに。
 
嚥下トレーニングも訪問リハビリという形で、施設に居ても可能だっただろう。嚥下機能が低下してきているのを知っていたのに、何もできなかった。無知なせいで。
 
施設のケアマネージャーさんが一言アドバイスしてくれていたら、周りに介護や医療の知識のある人がいたら、自分にもっと情報収集能力があったら、と思う。
 
肺炎は苦しい。そういう最期は避けるべきだ。避ける努力をするべきだった。胃ろうを付けても付けなくても誤嚥性肺炎のリスクはある。それは知っていたのだが。
 
あの時こうしていたら・・を考え出すと悔やまれることばかりだ。