認知症の妄想は終わらない。。。。。
うちのおばあちゃんは胃ろうで寝たきり、脳梗塞の再発で左手も左足も動かなくなって、病院のベッドで寝かされているだけの毎日だ。寝返りもできない。
この発作の前から「おとなしい状態」になっていて、何年も悩まされた「介護拒否で暴れる」ということがなくなった。介護拒否は四年から五年は続いていたのだが。
初期や中期の頃は、ひどい妄想や妄想による迷惑電話（警察、消防、銀行、親戚、家族の勤務先などへ）や徘徊で困らされたが、これは一年もしないで終息した。
電話をかける能力が消えると同時に迷惑電話はなくなる。かけたくてもかけ方がわからないから。また徘徊は老人マンションへの引越しと同時になくなった。
一人暮らしの不安、一人でいることへの恐怖、それらが解決したからだと思う。認知症の人は一人では何もできない。一人にしてはいけない。
一人暮らしの不安が消えて、ひどい妄想は出なくなったが、程度の軽い妄想はずっと続いている。入院してからはストレスが多いせいか妄想の出現も多い。
おばあちゃんの見舞いに行って、どれぐらいわかっているのかと思い、妹が会いに来たかどうか聞いてみた。妹は風邪でしばらく病院に顔を出していない。
すると「今朝来たよ。泣いてた」という答えだ。「なんで泣いてたの？」と聞くと、「夫が悪いから」と言う。いつの話なのだろう。妄想は今も続いているようだ。
過去に何回かそういうことも事実あったのだと思う。娘が泣いて実家に帰って来ることが。そのたびに説得して離婚をさせないように心を砕いてきたのかも。
「娘夫婦が離婚したら・・・」「息子が失業したら・・・」という不安（親心か？）から出た、この二つの妄想はしぶとい。もう五年も消えていない。
認知症の妄想は終わらない。
