作り笑顔で介護ストレスに対処できれば。。
「つくり笑顔」でもストレス反応を抑えられるらしい。
ストレスがあると、それに対処するために交感神経が興奮して身体は「戦うか、逃げるか」モードになるそうだ。
それがストレス反応で、「闘争か逃走か反応」と呼ばれている。
山歩きで熊やイノシシに遭遇した時など、そういう「たまにしかない一時的なストレス」に対応した反応だ。
しかし、介護ストレスは「日常的で断続的なストレス」で、認知症の本人と戦うことも、そこから逃げることもできない。
介護ストレスにはストレス反応は全く無意味ということだ。だが、システム上に備わっていて「ないことにはできない」のが問題だ。
その上、ストレス反応が持続すると心身の健康を害する。
そこで、交感神経優位の「闘争・逃走緊張モード」から副交感神経優位の「修復・回復リラックスモード」へ変換させることが必要になる。
副交感神経の活性化には「作り笑い」と「ため息」がいいらしい。
この二つだけでも副交感神経が活性化されストレスホルモンの量が減るということが、実験で確かめられたという。
口角を上げ下げする「作り笑い」を一分間、鼻から息を4秒すって、口から8秒かけて吐く「ため息」を一分間、それだけだ。
認知症の人を介護していたら、「ため息」は日常的に増えてくる。
「あーあ、何てこった」という事態に遭遇することが多いからだ。
不安感から、自然に無意識的にストレス反応が解除されている。
より効果を高めるには意識的にそれを実践すればいい。
「作り笑い」は場合によって難しいかもしれない。
家族は多くの場合、認知症の本人を前に笑顔ではいられないから。
他人ならボケ老人の奇行は笑い話だが、身内となると。
見ていられないし、見るのがつらい。
「笑顔で介護」というのが理想だから、ここは努力して「作り笑顔で介護」を実践すれば、一石二鳥なのだが。
笑顔を見せれば、本人のためにも自分のためにもなる。
認知症の本人は安心でき、症状悪化が抑えられる。介護するほうの人も笑顔効果でストレス反応が抑えられる。
作り笑顔、なかなか良さそうだ。
「実践できれば」のことだが。
<That's Ninchi Show 2 No.1196>