これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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認知症、歯磨きできてると思っても。。

認知症の悪化と歯磨きは関係があるらしい。

口腔内の細菌が血液中に入って血管壁を傷つけ、場合によって脳梗塞心筋梗塞が起こることは知られるようになった。

虫歯菌や歯周病菌の一部に血管壁を壊す作用があるらしい。

うちの親(85歳)は脳梗塞が再発するたびに認知症が進行する「脳血管型認知症」と「アルツハイマー認知症」の複合型だ。

では口の中が汚いから脳梗塞を発症したかというと、そうではない。

ものすごくきれい好きで、食後には念入りに歯磨きしていたので、七十八歳まで虫歯一つなかった。

最初の発作は老化とストレスと運動不足によるものだろう。
その後は認知症を発症するまでは再発はなかった。

認知症発症後はサ高住に入居したが、そこで一年おきぐらいに脳梗塞が再発し、認知症が進み、要介護度も年々あがっていった。

三年前の再発では、ついに半身不随の寝たきりとなってしまった。

寝たきりなので歯磨きはできない。介護スタッフの口腔ケアが頼りだ。
スポンジブラシなどオーラルケア用品できれいにしてくれる。

寝たきりで動かないと血流が悪化し血栓ができやすい。
すぐにでも脳梗塞を再発するかと危惧していたが、意外にもない。

この三年間、脳梗塞の再発がない。それまで飲んでいた予防薬のワーファリン(血栓を阻害する薬)をやめているのに。

もしかして口腔内の細菌のせいなのだろうか。

自分で歯磨きしていた頃は何度も再発し、スタッフに口腔ケアしてもらうようになってからは一度も再発していない。

手足が自由に動いて歩けていた頃は、自分で歯磨きもできていた。

だが、口の中をきれいにするという点では不完全で、きれいにはできておらず口腔内が細菌だらけだったのだろう。

トイレも食事も「自立」していても、できてなかったんだ。

サ高住に入居して一年ぐらいの時に、急に機嫌が悪くなり、「もしかして」と歯科の訪問診療を頼んだら虫歯ができていたことがある。

七十八年間なかった虫歯が、認知症のせいで何本も。

これを契機に、定期的に歯科の訪問診療を依頼すればよかった。
知らなかったから、口腔ケアがそこまで重要だとは。

当初は「まだ歯磨きできている」と思い込んでいて放置し、その後は「きちんとできてない」とわかっていて放置してしまった。

無知無学なばかりに、親には申し訳ないことをしたと思う。
失敗しないとわからないことが多い、ほんとうに。




<That's Ninchi Show 2 No.1197>