介護ストレス、闘争か逃走か。。。
「ストレス」に対して「ストレス反応」がある。
「ストレス反応」とは、身体の主要なシステムが協力しあう防御機構の一つだそうだ。
たとえば、猛獣に遭遇した時など、そのストレスに対して身体は「闘争または逃走」に備えて瞬時に体制を整えるらしい。
必要なエネルギーや酸素、筋力、頭の回転、感染に抵抗するための一時的な免疫力増強などを用意する。
交感神経の緊張、呼吸数や血圧や脈拍の増加などで臨戦態勢だ。
それが「ストレス反応」で、「緊急反応」や「闘争か逃走か反応」とも呼ばれるという。
ストレスに対しては「闘争」か「逃走」という二つがあるようだ。
本人から攻撃されたからと仕返しすると「老人虐待」だし、本人を捨てて逃げ出せば「介護放棄」になる。
「闘争も逃走もできない」のだが、ストレス反応だけは常にあり、戦ったり最速で逃走したあとのように心身は疲れる。
そしてなお悪いことに、介護ストレスは「一時的」「短期的」ではなく、「慢性的」「継続的」「長期的」なものだ。
緊急時の防御策としての「ストレス反応」が継続的に起こったら、心身はボロボロになることは言うまでもない。
介護職の人はそうなったら転職すればいいから「逃走」できる。離職率が高いのはそれもあるだろう。
家族は無理だ。家族は「闘争できず、逃走もできず」に、社会からは最後まで介護を継続することを求められている。
「闘争」も「逃走」もできず、逃げ道がなくなって、精神的に追い込まれたら「終わりにしたい」と思うだろう。
終わりにするには「本人を消すか、自分を消すか」で、介護殺人や自殺を考える人も出てくる。
この問題をどうすればいいのだろう。
闘争せず、また逃走もしないで継続できる方法があるのだろうか。
「ストレスだと思わなければいい」「どんなことがあっても気にしないでおけばストレスにならない」と言う人もいる。
それができない人はどうすればいいか、問題はそこだ。
その答えはどこにあるのだろうか。
<That's Ninchi Show 2 No.1133>