介護施設、自分なら入所する?。。。
「自分なら、自分の親なら・・」という質問は使える。
「かしこい患者になる」というような内容の患者学の本が以前話題になったことがあるが、その中にこの質問があった。
治療法や手術法を選ぶ時に、患者や患者の家族から医師に「先生なら(先生のお母様だったら)どちらにしますか?」と聞けばいいと。
そういう質問には職業的な模範解答ではなく、医師の正直な気持ち(ホンネ)が見えるような答えが返ってくる場合があるらしい。
この方法は老人介護での、いろいろな選択にも使える。
うちの親が医師に「胃ろう手術を」と勧められて悩んでいた時も、この方法を使ってみた。正直な先生ならホンネがわかると思って。
医師(中年)は黙ってしまった。考えたことがないのかもしれないが、即答できるほどの「文句なしの正解」ではなさそうだ。
昨日たまたまテレビをつけたら、「老人ホームの選び方」を紹介する番組が流れていて、その中にもこの「自分なら・・」の質問が。
老人ホームの見学に行った時に、施設スタッフにさりげなく、話のついでのように「自分なら・・」という質問をするといいらしい。
「あなたなら、ここで暮らしたいと思いますか」
もしくは、「ご両親をこの施設に入所させたいと思いますか」と。
その番組に出演していた介護評論家(?)らしき人の体験では、この質問には八割の人が「NO」という答えを出したそうだ。
介護の仕事に就いている人は正直な人が多いから、ホンネが聞けたと話していた。
施設介護の実情を知り尽くした人々が、自分の勤務先の施設には不満があり、その施設の介護には不安がある、そう思っているのだろう。
施設の多くが「安心して暮らせる終の棲家」にはまだ遠いということなら、どうすれば良くなるのかを知らせてほしい。
多くの施設は「施設サービスについて、お気づきの点があれば・・」と家族の声をすくい上げようとしている。
しかし、外部から見ているだけはわからないことが多い。
少しづつでも改善していくようにする、それが家族も含めて介護に関わる全ての人に求められていると思う。
「施設はかわいそう」と言われることもなく、誰もが安心して年寄りになれる日が来るように、そう願っている。
それにしても、残りの二割の人はどうなのだろう?
「自分の勤務先の施設」が事実すばらしい施設の場合と、そうではないが職業的事情から「YES」と答えた場合とがあるだろう。
どちらがメインなのか、その内訳を知りたいものだ。
<That's Ninchi Show 2 No.1132>