昼寝が長いと認知症になる?。。。。。
眠り過ぎると脳の活動時間が減る。長い昼寝はよくない。
そういう意味では、「昼寝が長いと認知症になる」というのはあたっている。脳を使えば使うほど「脳力」は保たれるし、使わなくなると筋肉と同じように「脳力」もおちる。
では、「認知症の人は昼寝が長い」のだろうか。
うちのおばあちゃんは要介護1で手足が動くときから寝てばかりいた。ただ横になっているだけでなく、しょっちゅう眠っていた。会話していても途中で眠ってしまう。
電話をかけてきて、一方的に言いたいことだけを言ってるかと思ったら、話の途中で、(文末まで来ないときに)唐突に「眠くなった」とガチャン。夜ではなく真昼に。
昼食もなしで眠ってしまう。起きても、昼食を食べたかどうか記憶にないから食べない。そんなことをしているから栄養不良になる。認知症の一人暮らしではよくある。
そんな様子を見て、当時は「身体が動くのに何もしないで寝てばかりいるから、認知症がどんどん進む。本人が悪い」と腹立たしく思い、常にイライラしていた。
認知症の人は、ささいなことでも一人で処理するのは大変難しい。何をどうするか、その手順を思い出せない。そして、思い出すのにフルパワーで脳を使うそうだ。
正常な脳では、必要な部分だけを働かせて瞬時に必要な情報を検索できる。が、脳が壊れていると、どこにあるのかわからず、あちこちを検索することになる。
そのため不要な部分まで脳を使う。脳のあちこちに血流をめぐらせて。それでも結果として必要な情報が得られないことが多く、疲れるだけで(何もできずに)終わる。
徒労に終わり、それが続くと、誰でも嫌になる。「できない」と思いこんでしまう。その上に、疲れきった脳は「休め」という信号を出してくる。眠くなる。
認知症の人が「何もしないで寝てばかりいる」のには理由があったわけで、「なまけている」のではなかった。疲れ果てた脳がそうさせているからだ。
しゃべっている途中で眠くなるのも、それだ。単語を思い出しながら話すのは疲れるのだろう。脳のあちこちをフルパワーで検索しながらのことだから。
壊れてしまった脳で以て生きていく、そのつらさをわかってあげるべきだった。