これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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昼寝が長いと認知症になる?。。。。。

眠り過ぎると脳の活動時間が減る。長い昼寝はよくない。
 
そういう意味では、「昼寝が長いと認知症になる」というのはあたっている。脳を使えば使うほど「脳力」は保たれるし、使わなくなると筋肉と同じように「脳力」もおちる。
 
では、「認知症の人は昼寝が長い」のだろうか。
 
うちのおばあちゃんは要介護1で手足が動くときから寝てばかりいた。ただ横になっているだけでなく、しょっちゅう眠っていた。会話していても途中で眠ってしまう
 
電話をかけてきて、一方的に言いたいことだけを言ってるかと思ったら、話の途中で、(文末まで来ないときに)唐突に「眠くなった」とガチャン。夜ではなく真昼に。
 
昼食もなしで眠ってしまう。起きても、昼食を食べたかどうか記憶にないから食べない。そんなことをしているから栄養不良になる。認知症の一人暮らしではよくある。
 
そんな様子を見て、当時は「身体が動くのに何もしないで寝てばかりいるから、認知症がどんどん進む。本人が悪い」と腹立たしく思い、常にイライラしていた。
 
実は、それは認知症なら当然のことで、腹を立てるほうがおかしいのだが、そんなことは知識や経験がないとわからない。初めて認知症を見たら誰でもそうだろう。
 
認知症の人は、ささいなことでも一人で処理するのは大変難しい。何をどうするか、その手順を思い出せない。そして、思い出すのにフルパワーで脳を使うそうだ。
 
正常な脳では、必要な部分だけを働かせて瞬時に必要な情報を検索できる。が、脳が壊れていると、どこにあるのかわからず、あちこちを検索することになる。
 
そのため不要な部分まで脳を使う。脳のあちこちに血流をめぐらせて。それでも結果として必要な情報が得られないことが多く、疲れるだけで(何もできずに)終わる。
 
徒労に終わり、それが続くと、誰でも嫌になる。「できない」と思いこんでしまう。その上に、疲れきった脳は「休め」という信号を出してくる。眠くなる。
 
認知症の人が「何もしないで寝てばかりいる」のには理由があったわけで、「なまけている」のではなかった。疲れ果てた脳がそうさせているからだ。
 
しゃべっている途中で眠くなるのも、それだ。単語を思い出しながら話すのは疲れるのだろう。脳のあちこちをフルパワーで検索しながらのことだから。
 
「昼寝が長いと認知症になる」かどうかは知らないが、「認知症になってからは昼寝が長い」とは言える。昼寝だけでなく、朝も夕方も、一日に何度も眠っている。
 
壊れてしまった脳で以て生きていく、そのつらさをわかってあげるべきだった。