ストレスが重なった時は。。
いつもと同じ、いつもと違う。
災害時などの非常時には「いつもと違う」環境に長時間置かれる。
早く「いつもと同じ」状態に戻りたいと願うものだ。
「いつもと違う」点が多く重なると、心理的にも身体的にも負荷が大きくなり、ストレスに対応するとしても限界となってしまう。
九月四日の「非常に強い」台風によって停電と断水になった日、このことを身にしみて思った。
ストレス反応の連鎖を断ち切って、緊張状態から脱出しなければ到底眠れないと考えて、いろいろ試してみたのだが、
一度にいくつものストレスがある場合は難しいとわかった。
目を閉じて、何も考えず深い呼吸をする。
息を長く吐くといいらしい。
リラックスの方向へ持っていくことができる。
だが、停電で家の中も窓から見える周囲の景色も全て真っ暗なのに、目を閉じると、まぶたの裏に多数の光が点滅する。
それだけでなく、ゆっくりと移動し集まったり離れたり。
この光は脳が作り出しているに違いないと思った。
脳が極度に緊張しているようだ。
これを気にしないで呼吸に集中しようとするが、できない。
逆に「明日どうしよう」という雑念が出てきた。
「一番近いコインランドリー、どこだったっけ?」とか、
「ネット検索できないとなると探しにくいな。」とか、
「銭湯だって近くにはないし、どうしよう。」とか、
「ポンプまでは水は来ている。管理会社にまず電話してポンプ横の水道を使わせてもらって、バケツで自室まで運べばいい」とか。
どんどん「これからの問題点と対処法」ばかりが頭に浮かんできて、
ますます頭はくっきり、眠れそうにない。
何か別の楽しいことを考えてみることにした。
いつもなら趣味分野(古代史の謎)を思うだけで楽しくなる。
だめだった。
起き上がってストレッチ、ラジオ体操第一を二回。
身体が疲れると眠れるはずだ。
だが、だめだった。
もう眠れなくてもいい、横になっているだけでも疲れはとれる。
そう思って普通の呼吸で目を閉じていたら、眠れた。
三時間だけだったけど、貴重な眠りだ。
「ストレスに対応するぞ」という努力、逆効果だった?
努力というより「戦う」モードで緊張感が増した?
それとも、努力し過ぎたのではなく足らなかった?
ストレスが多く重なった状況では「がんばらない」で、
できるだけ自然にやり過ごすほうがいいのかもしれない。
よけいな力を使わずに勝つ、というか負けない。
「いなす」と言うのだろうか。
<That's Ninchi Show 2 No.1383>