認知症、最後のワガママだから。。

高齢になると、自分勝手（ワガママ）になる。

昔から言われてきたことだ。個人差はあるが。

脳の老化と関連するらしい。

自制心、つまり「状況を考えて、自分の感情を抑える」という機能が衰えて、「ガマンできない」ようになってくるのだろう。

普通の老人でも「ガマンできない」のだから、認知症になると「何もかも、小さなことでも全てガマンできない」ようになる。

認知症の本人のワガママに周囲の人々は悩まされる。

家族のストレスも「本人のワガママ」に比例して増大する。

家族のほうがガマンばかりしているからだ。

こんな状況の時、次のような言葉をかけられたことがある。

「老人は何十年もガマンし続けてきたのだから、人生の終わりに近づいてほんの少しの間ぐらい、ワガママ言ってもいいのでは」

そういう考え方もあるんだと思った。

心の余裕があれば、「ワガママ言ってもいい」と思えるのだろうか。

認知症が進むと「おとなしくなり、周囲の人の言いなりになる」ので、ワガママ言えるのはそれまでだ。

ほんの少しの間だけ、そういうことだ。

うちの親の場合は「ほんの少しの間」は五年か六年ぐらいあったように思うが、人それぞれだから。

＜That's Ninchi Show 2 No.1332＞