認知症と嚥下機能と。。
嚥下障害は老化?
うちの親(86歳、胃ろうで寝たきり)の嚥下障害は三年前の脳梗塞発作によるものだが、以前から兆候はあった。
六十代からすでに「よくむせる」ことがあったが、本人は「のどが弱いから」と言って特に気にしてなかったと思う。
アレルギーは全くなく、皮膚の過敏症でもなかったので、「のどが弱い」というのは該当しない。老化では?
嚥下機能の低下が老化現象だとしたら、誰でも六十歳ぐらいから「むせやすく」なるのだろうか。
認知症を発症した頃(75歳ぐらい)には、飲み物だけでなく食べ物でも「むせて、せきこむ」ようになった。
食事中に何度も「むせて、せきこむ」ので、話をすることができない。
話をせず、黙々と一生懸命に集中して食べる。
そうすれば苦しい思いをせずに食事を終えられる。
家族は「食事中には絶対に話しかけない」というルールを守るように努めた。
麺類(うどん、そば等)は好物だったのだが、本人はだんだんと食べるのを嫌がるようになった。
嚥下機能が低下すると危険な食べ物になるようだ。
麺を音をたてて吸い込む時に気管に入りやすいのだろうか。
のちに入居した「サ高住」では麺を短く切ってスプーンですくって食べられるようにしてくれた。
認知症の人は老化が速いと言われている。
六十歳過ぎから嚥下能力が低下していたのは、そのせいだろうか。
見た目はとても若く、五十歳ぐらいに見られていたのに。
「のどが弱い」のではなく普通の人よりも老化が進んでいたのかもしれない。「ひとは見かけによらない」ものだ。
この時に嚥下トレーニングしておけば、今のような「胃ろうの未来」を迎えずに元気に過ごせたのだろうか。
<That's Ninchi Show 2 No.1319>