認知症、障害者でも障害者でない。。
明らかに障害者なのに、障害者ではない。
認知症の高齢者のことだ。
どんなに障害が重度でも、今の制度では障害者ではない。
認知症は脳機能障害だとされている。また、ほとんどの人がどこかしら身体障害もあるのに、障害者とはみなされない。
老人施設のスタッフにたずねてみたが、「障害者認定された人」はめったにいないらしい。
だが、高齢になって障害者となった人々は対象から外れるようだ。
高齢者は老人福祉の対象であって、より手厚い公的支援が受けられる障害者福祉の対象ではない。
老人福祉だけでも毎年毎年支出が膨張しているわけで、これ以上支援の対象を広げられないからだと思う。
また、認知症を引き起こす元になった病気のほとんどは「難病」と言っていいはずだが、難病に指定されているだろうか。
治療法が確立してなくて完治の難しいものを「難病」と言うなら、アルツハイマー病やレビー小体病は難病だ。
障害者で難病患者であっても、今の制度では認知症の老人は「普通の、加齢によって身体が弱った老人」と同じ扱いとなっている。
些細なことで怒り、大声をあげて暴れまくる老人であっても、精神障害者ではなく「老衰で身体が弱った老人」と同じとされている。
「認知症の人とその家族に支援を」と言われているが、言うだけだ。
言葉だけで実体はないに等しい。
「大変ね、がんばって」という言葉や、気持ちだけですくわれる家族がいるならいいのだけれど。
<That's Ninchi Show 2 No.1318>