認知症家族に声をかけるなら。。
これ以上がんばってはいけない。
認知症の人を介護している家族に対して、周囲の人が「がんばって」と声をかけることが普通にある。
「大変ね」と言ったあと、他にどう言って励ましたらいいか、適切な言葉もないからだと思う。
認知症は脳機能障害だ。それも「どこにどんな障害があるか」明確ではなく、症状も広範囲で複雑、対応は極めて困難というレベル。
がんばれば誰でもできるというような代物ではない。
がんばって、無理を重ねていても思うようにはできていない。
そんな認知症家族にかける言葉は「がんばって」ではなく、「もうこれ以上がんばらなくていい」ではないだろうか。
こちらのほうが素直に耳に入ると思う。
「もう限界、もう無理かも」と多くの人が思っているところに、「もっとがんばれ」と言われても、
思いやりも暖かさも感じられず、励ましにはならない。
「もう充分がんばった」のだから、がんばらなくていい。
無理して続けてきたのだから、これ以上がんばってはいけない。
もっとがんばれば、自分が壊れてしまうだろう。
自分を守るために「がんばらない介護」の方法を考えよう。
そうすれば介護の破綻を防ぐことができるので、結果として認知症の本人のためにもなるはずだ。
認知症の人を介護している家族には、このように伝えたいと思う。
<That's Ninchi Show 2 No.1316>