これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

FC2ブログに引っ越しました。週一回か二回は更新しています。

認知症家族に声をかけるなら。。

これ以上がんばってはいけない。

認知症の人を介護している家族に対して、周囲の人が「がんばって」と声をかけることが普通にある。

「大変ね」と言ったあと、他にどう言って励ましたらいいか、適切な言葉もないからだと思う。

認知症をよく知らない人々にとって、認知症の介護は「がんばればできる」ものなのかもしれない。

認知症は脳機能障害だ。それも「どこにどんな障害があるか」明確ではなく、症状も広範囲で複雑、対応は極めて困難というレベル。

がんばれば誰でもできるというような代物ではない。

認知症家族(認知症の人を介護している家族)は、ほとんどの人が「充分過ぎるほど」がんばってきたし、無理してもいる。

がんばって、無理を重ねていても思うようにはできていない。

そんな認知症家族にかける言葉は「がんばって」ではなく、「もうこれ以上がんばらなくていい」ではないだろうか。

こちらのほうが素直に耳に入ると思う。

「もう限界、もう無理かも」と多くの人が思っているところに、「もっとがんばれ」と言われても、

思いやりも暖かさも感じられず、励ましにはならない。



「もう充分がんばった」のだから、がんばらなくていい。
無理して続けてきたのだから、これ以上がんばってはいけない。

もっとがんばれば、自分が壊れてしまうだろう。
自分を守るために「がんばらない介護」の方法を考えよう。

そうすれば介護の破綻を防ぐことができるので、結果として認知症の本人のためにもなるはずだ。

認知症の人を介護している家族には、このように伝えたいと思う。





<That's Ninchi Show 2 No.1316>