認知症ではなく「うつ病」かと。。
外食や買い物が好きだった人が、家にこもって何もしない。
ほとんどの時間は横になっていて、電話にも出ない。
口数が極端に減り、話しかけても反応が鈍く、いつも無表情。
素人目には「うつ病」とほとんど同じだ。
認知症だと思いたくない気持ちがそう思わせるということもある。
しかし、その後医師から「典型的なアルツハイマー」と言われてからもまだ、「精神病ではないか」と思うことはあった。
些細なことに異常に執着し、些細なことで異常に怒り、ところかまわず大声を出すのを見ると、
言葉を選ばずに言えば「気違い婆さん」にしか見えない。
症状が悪化して幻覚(幻視・幻聴)や被害妄想が出てくると、もう精神病(精神障害)に近いというより、そのものだ。
猜疑心が極端に強まって「盗聴(または盗撮)されている」と訴える人もいるそうだが、
この例などは統合失調症とどこが違うのだろうか。
認知症は病名ではなく、各種の病気によって引き起こされる「脳機能障害」だという。
脳機能障害ということは、精神障害も含まれる。
認知症という言葉からはそれが想像しにくいのが問題だ。
単に記憶障害だけだったら、どれだけ苦労が少ないことか。
本人の苦労はもちろん、家族の苦労も。
認知機能の低下というたった一つの障害だけでも、普通の暮らしは難しいのに、それだけではすまない。
認知症が進めば、運動機能などの身体障害も出る。
多重障害を持つ人を家族は支えていくことになる。
親が認知症になった時、そこまでは思い至らなかった。
認知症を甘く見てはいけない。
<That's Ninchi Show 2 No.1306>