これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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認知症の人は共感できない。。

認知症介護では「共感」がキーワードの一つだと思う。

第一に「認知症の人の多くは共感できない」から、数々の問題(周囲の人との人間関係上のトラブル)が日常的に起きている。

共感できないから自分勝手な行動をとり、自己中心的な発言をして周囲の人にストレスを与え続ける。

本人に悪意はないのだが、結果だけを見れば周囲の人からすれば悪人であり迷惑な人であり、これ以上関わりたくない人だ。

もう一つは周囲の人々のほうの「共感」だ。

認知症の人の行動は普通ではないし、話をすれば平気で「作り話」をしたり、突然声をはりあげたりして普通ではない。

そんな状況では誰も共感してくれる人はいないだろう。

周囲の人が誰も皆「認知症の人の行動や発言の多くに共感できない」から、本人は「疎外された感じ」を持つことが多い。

この疎外感や孤独感は不安をつのらせ、認知症の症状悪化に拍車をかけると言われている。

こういう状況を打破するにはどうしたらいいのだろう?

本人は脳機能障害のせいで共感できないし、周囲の人達もその本人の異常な言動を共感することはできない。

相互に共感し、真意が伝わることで人は安心できるらしい。

だが、認知症の人は誰にも共感されないから、いつまでも不安感だらけという環境に置かれたままだ。

一つ考えられるのは「周囲の人々が共感するフリする」ことだ。

普通ではない人の「普通ではない発言や行動」に対して、普通の人が素直に共感できるだろうか、できないだろう。

できないなら、共感したように装うしかない。
共感したフリで安心させる、これでどうだろうか?



<That's Ninchi Show 2 No.1296>