これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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寝ぼけが認知症の始まりだとは。。

レム睡眠行動障害というのが最近注目されている。

パーキンソン病やレビー小体病(レビー小体型認知症)の初期に現れる病変だという可能性があるそうだ。

レム睡眠というのは「睡眠時に眼球が動いている状態」を指し、目の動きに合わせて夢を見ているらしい。

夢の中の映像の動きを目が追いかけているということだ。

この時大脳は活発に活動していて、眠りは浅くなっている。
ただし、手足の筋肉(骨格筋)は緩んでいて動きにくいらしい。

頭は働いているが、身体は休んでいるという状態だ。

このレム睡眠中に手足が動いたり、言葉を発したりする例がある。
それがレム睡眠行動障害で、脳機能障害の一つだろう。

五十代以上の男性に多いらしい。

眠っていた人が突然起き上がって「煙だ。逃げろ」と言いながら歩き回るとか、「何?」と言って押入れを開けているとかだ。

また、「誰だ、おまえは」と叫びながら立ち上がって攻撃態勢をとっていたりで、レム睡眠中でも手足は動くし言葉も発する。

奥さんなど側にいる人が本人に問うと、「夢を見ていた」と答える。

夢の中で部屋の中に白い煙が見えたので逃げ出そうとしたり、押入れの中から話し声が聞こえたので誰かいるのかと思ったり。

また、部屋の隅に誰か白い人影が見えたりしたそうだ。

夢の中の展開そのままに現実に行動してしまったようだ。
子供の「寝ぼけ」に似ている感じだ。

ただ夢の中と現実とは「場所が違う」ので危険が伴う。
ベッドから落ちてしまうことがよくあるらしい。

夢で出かけようとしていて、家のドアを開けて一歩足を踏み出したら、どしんと落下して気づくとそこはベッドの脇の床、

背中や腰の痛みで目が覚めたというようなことだ。

幼児の寝ぼけと同じだとして軽く考えがちだが、幼児の場合は「ノンレム睡眠時」の行動だそうだ。

ノンレム睡眠時は深く眠っていて大脳は休んでいるのだが、手足は動くから、歩いていても不思議はないらしい。

さて、手足が動くはずがないレム睡眠時に歩き出すという奇妙な行動はレビー小体が関係しているのだろうか。

パーキンソン病の人は脳幹に、レビー小体病の人は大脳皮質全般にレビー小体がたまっているという。


研究が進むことを願うが、命に関わるようなことでもなく「老化だからしかたがない」とされそうでもある。

認知症も突き詰めて行くと「老化だから」となるので。

ただ、中には「泥棒だと思って隣に寝ている奥さんを絞め殺そうとした」というような例もあるらしい。

本人の命に関わることはなくても、奥さんの命は危険にさらされているわけで、決して軽視していいものではないと思う。




<That's Ninchi Show 2 No.1295>