これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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お薬カレンダーは使える?。。

認知症では「お薬カレンダー」は使えない。

理由は「今日が何曜日だったか」わからないからだろう。
曜日だけでなく、時間もよくわかっていない。

今は朝なのか昼なのか、それさえ不確かなこともある。
「ついさっき朝食を食べた」としても、記憶は定かではない。

何曜日だとわからなくても、朝か昼かわからなくても「カレンダーのポケットの順に」飲んでいけば問題はないはずだが、

うちの親の場合それもできなかった。

薬がきちんと飲めてないので薬局の店長(ケアマネージャーの資格も持つ人だった)と相談して「お薬カレンダー」を買ったのだが、

認知症の人は使えない」などとは一言もなかったのに。

ネット通販で「お薬カレンダー」を見ると、どのメーカーでもだいたい同じで以下のような商品説明が付けられている。

・・・いくつもの常用薬がある場合、飲み忘れる事があります。
事前に1週間分を分けておき、目に付きやすい場所に吊るしておけば飲み忘れる事もなくなります。
子供や高齢の方などに便利な壁掛けタイプです。・・・・


どこにも「認知症の人は使えません」とは書かれていない。
書くべきだろう。一般の人にはわからないのだから。

認知症でも初期なら使えるというのなら、「認知症の人は症状の進行度合いによって使いにくいこともあります」とでも書くべきだ。

この商品のクチコミはすこぶる良い。☆も4から5だ。

「高齢の親に贈ったら飲み忘れがなくなった」とか、「高齢の親が薬を飲んだかどうか確認できて、介護疲れが軽減した」とかで、

一人暮らしの高齢者に娘や息子が買ってあげることが多いようだ。

きちんと使えている(=役に立っている)ということからして、高齢でも認知症ではない人もしくは軽度認知障害の人だろう。

それが役に立たなくなった時は「認知症を疑うとき」だ。

そういう使い方をすれば「お薬カレンダー」は「認知症発症チェッカー」の一つになるだろう。

高齢の親に「お薬カレンダー」を贈って使用状況をチェックするだけ。
ただそれだけでわかる。

「お薬カレンダー」を買うのは認知症になる前だけで、発症してからでは何の役にも立たない。

認知症では「お薬カレンダー」は使えない。
薬局(ドラッグストア)では教えてくれないが、事実だ。



<That's Ninchi Show 2 No.1288