認知症の人の薬、小袋にまとめてもらって。。
年をとると手先が不器用になるが、認知症ならもっとだ。
「認知症の人はきちんと薬を飲めない」ものだが、忘れずに飲もうとしていても薬を包材(シート)から出すのが難しい。
特に小さい錠剤などはシートから取り出すのに苦労したり、やっと出せたと思ったら銀紙(アルミ?)が錠剤にくっついていて、
気がつかずに飲み込んで「のどにつまった」と大騒ぎしたり。
もう少し薬品メーカーも「取り出しやすさ」を考慮してくれたらいいと思うが、それで値上げされたら困るし、悩むところだ。
また、それとは関係ないのかもしれないが「シートから取り出さないでそのまま飲んでしまう」高齢者がいるらしい。
普通の人の感覚では「まさか」だし常識的に「あり得ない」ことで、実際「痛くて飲めないから、飲まないだろう」と思うのだが、
認知症の人は「普通ではない」から、あり得る。
これらの問題を解決するには包材シートから錠剤やカプセルをはずして本人に渡すことだが、家族が担うには手間がかかり過ぎる。
うちの親の時には「訪問薬局」に依頼して「一包化」してもらった。
何種類もある薬を「朝・昼・晩・寝る前」で分けて、全て包装をはずして一回分を小袋にまとめて入れてくれる。
手数料はかかるらしいが、高かったという記憶もないし、何よりもこれなら安心できる。
その小袋を「お薬カレンダー」にきっちり入れて、「これなら一人で薬がきちんと飲めるはずだ」と思っていた。
浅い考えだった。認知症はそんなに甘くはない。
「お薬カレンダー」は全く役に立たず、飲んだり飲まなかったりだ。
認知症の人は一人では薬も飲めない。
飲めると期待するほうがまちがっている。
そう気づいたのはずっとあとになってからで、
知らないばかりに遠回りしてしまったと後悔している。
<That's Ninchi Show 2 No.1286>