脳障害(認知症)とストレスとで下痢することも。。
脳と消化器系とは強い絆があるらしい。
仕事上の対人関係ストレスで胃が痛くなる人は多い。
検査で「どこも悪くない」と言われるのに胃が痛いという例だ。
また、胃だけでなく腸も精神的なストレスで不調になる。小さな慢性的なストレスであっても、大きな瞬間的なストレスであっても。
腸はストレスに敏感に反応して便秘になったり下痢したりする。
大事な試合や入試の直前に、あまりの緊張感から下痢してしまって成果が出せなかったという苦い経験を持つ人も多い。
同じような精神的ストレスが原因でも、「便が出なくなる」のと「便が盛んに出て困る」のと、両極端の結果になるのが妙だ。
そこが脳の不思議なところで、理解に悩む。
脳梗塞の発作で吐いたり下痢したりするのを見れば「脳障害によって下痢する」ことがわかる。
脳機能障害によって便秘や下痢が起こるし、また認知症を抱えて生きるというストレスが原因で胃腸に不調をもたらすこともある。
認知症という「あまりにも大きく深刻で量的にも多い慢性的ストレス」に耐えられるような人はおそらく皆無だと思う。
「何から何までやりにくい」ということが不安感を増大させ、益々ストレス反応が盛んになり、この負の連鎖は止まらない。
このような状況に対して、家族など周囲の人にできることは「できるだけストレスの少ない環境を用意してあげる」ことだけだ。
ただし、ここにもまた別の問題がある。
「認知症の本人のストレスを減らすような環境」は残念ながら「家族など周囲の人のストレスを増やす環境」と等しいからだ。
本人が元気で楽しそうになったとしても、家族がストレスで胃腸障害に悩むことになる。
ここの所の「さじ加減」が難しいようだ。
<That's Ninchi Show 2 No.1275>