これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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認知症の家族の「ありのまま」も。。

介護する側の「ありのまま」も大切なのでは?

介護の第一歩は認知症の人の「ありのまま」を受け入れることだとされているが、それだけではどうかと思う。

介護を職業とする人々による「プロの介護」はそれでいいが、家族による介護をそれと同列にみなすことは到底無理だ。

プロ(介護士など)の人でも「身内の介護はまた別」で、平常心を保つことが困難で「笑顔で介護」とはいかないらしい。

外科医も身内の手術の執刀は避けるというが、それと同じだろう。

親などの身内が認知症になった場合、それに反発することなく逃げ出すこともなく、その人の全てを受け入れるなどということが、

何の心の準備もない一般の人に可能だろうか。
こんな「頭のおかしい人」が親だなんて、認めたくないのが普通だ。

そんな異常な人を目の前にして、笑顔でいられるはずがない。
他人ならともかく、身内だから。

認知症の人のありのまま」の受容は家族にとっては極めて難しいことで、誰にでもできることではないだろう。

笑顔で対応することが認知症の本人にとって(症状悪化を防ぐために)必要だとわかっていても、できない自分がいる。

「できない自分」に対して、自分を責める。
「次は」と思うが、またできないでイライラする。

この悪循環を止めるには「ありのままの自分」を受け入れるしかないように思う。

「できないなら、できないでいい。これでいいんだ。」
というように「できない自分」を受け入れるしかないのでは?

「できない自分」から逃げ出すことは不可能だし、
ましてどんなに自分が嫌であってもそれが自分なのだから。

笑顔で介護できる人はできる人、できないならできないでいい。

介護する家族だって少しは「ありのまま」を大切にしていい。そうでなければ本人を最期まで支えることはできない。

それが介護の長期継続を可能にし、破綻を防ぐことにつながる。


家族の介護はプロの介護とは別のもので、
プロと同様な方法での成果を望むことは難しい。

自分ができることをできる範囲で、無理せずに、
それしかないと思う。

<That's Ninchi Show 2 No.1267