老人施設が「なじみの場所」ならば。。
認知症の人は不安感が強いと言われている。
その理由として本人がいろいろ言ったとしても、結局は「不安だから」だと思う。
うちの親は「デイのお弁当が冷たくてまずい」などの理由でデイに行くのをやめてしまった。
「それなら別の施設に行けば」と勧めてみたが、「費用がもったいない」として家にこもり、結果として認知症が悪化したのだ。
この不安感、どうにかならないものだろうか。
知らない人(他人)が家に来るのが不安、知らない人と話すのが不安、知らない所(デイの施設)に行くのが不安、それだろう。
論理的に考えればわかることだが、認知症を発症したあとではそれができないから、どんなに説得しても気持ちは変わらない。
「行きたくない」と言い出したら頑固一徹、どこまでもそれを通す。
こういうわけで「施設や介護士に頼りたくても頼れず、しかたなく家族だけで介護する」という例が少なくない。
これを解決するにはどうしたらいいのだろう。
「初めてだから」「知らないから」という不安をどうする?
うちの親の場合、訪問介護については何の問題もなかった。
認知症になる前から週一回ヘルパーさんに来てもらっていたからだ。
施設についても、認知症になる前から「なじみの場所」にしておけばよかったのだろうか。
「ぼけた人の相手なんか嫌だ」というなら、「ボランティアをしておけば将来の入所に有利だ」と言えば乗り気になるかもしれない。
このように発症前なら打つ手があるのだが、発症後が問題だ。
「なじみのヘルパーさん」や「なじみの施設」がないとしたら、
慣れるまで家族が付き添うとしても難しいかもしれない。
何かいい方法はないのだろうか。
<That's Ninchi Show 2 No.1264>