これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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別居家族が認知症に気づくきっかけは。。

認知症では」と別居家族が気づくきっかけは何だろう。

別居だと早期発見が難しいので、
うちの親のように「気づいた時はもう中期」というのも多い。

「何かいつもと違う」「何かへん」だと思うことはあったが、
無知なばかりに「高齢だから」と見過ごしてしまったからだ。

それだけではない。時期的なこともあった。

親が二人とも相次いで認知症を発症したのだが、一人目の対応に神経を使っていたため二人目のほうには注意が向かなかった。

そういうわけで「一人目の経験は全く役に立たない」まま、我が家は認知症中期の老人二人を支えていくことになった。

今から思えば、この二人に共通の異変は「電話」だった。
ここで「認知症では」と気づくべきだったと反省している。

この二人(義母と実母)はそれぞれ一人暮らしだったので、毎日電話で安否確認していたのだが、

ある時から二人とも「電話になかなか出ない」ようになった。
それも朝かけても、昼でも夕方でも夜でもいつも。

何十回もコールしてやっとの時や、それでも出ない時もあった。
「倒れているのでは」とどれだけ心配したことか。

それについて家族で「どうして出ないのだろう」と話すことがあったが、「足腰が弱っているし、耳も遠いから」だという意見が多く、

「年のせいだ」としてすませてしまった。
人間は「いいほうにとる」もので、認知症だとは思いたくないから。

しかし、よくよく考えてみれば足が悪くても耳が遠くても、電話の近くにいる時は必ずあるし、近くならすぐに電話に出るはずだ。

かかってきた電話すべて「なかなか出ない」というのは妙だ。

これが認知症のサインだったのだと思う。
ここで気づくべきだった。

そのうちに電話の内容がおかしくなって(つくり話や記憶まちがい等があって)やっとそれに気づいたのだが、遅かった。

すっかり進行していたため、すぐに妄想が現れて家族は皆どれだけ対応に苦しんだことか。

認知症になると電話に出ない」ということを前もって知っていたら、もっとラクだったのに。

今さらながらの話だが、今から親の介護が待ち受けている年代の人々には知っていてもらいたいと思う。


<That's Ninchi Show 2 No.1261