これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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認知症、家族しか支えにならない。。

認知症」もだが、「障害者」も他人事だった。

親が認知症になる前までは、認知症のことも障害者のことも何も考えることなく過ごしてきた。

世間一般の多くの人も同様に「自分とは関係ない」「政府が何とかする」として、これらの問題を見過ごしてきたと思う。

親が認知症になってやっと今の日本はそういう社会なのだとわかった。

認知症は脳機能障害で、認知症老人は「記憶障害だけでなく脳の各部分に障害のある人」だということもわかった。

認知症介護はただの老人介護ではなく、脳障害者の介護で、精神障害者と同程度またはそれ以上に対応が難しい。

精神障害者の居場所がないので、薬物中毒患者のためのグループホームに世話になっている例があるという報道があったが、

多くのケースでは自宅で家族に支えられているのだろう。

認知症の老人も同様に「居場所が少ない」ため、多くのケースで自宅で家族による在宅介護で暮らしている。

こういう世話が大変でケアラー(介護する側の人)に大きな負担のかかるケースは、本来なら社会全体で分担して支えるべきだが、

残念なことに社会で支えるというより家族だけで支えている現状だ。



「老人や障害者にやさしい社会を」というのは言葉だけで、世間の人々は無関心、「自分には関係ない」と思っているのか、

「気にはなるが、政府の仕事だから政府にまかせよう」と思うのか、
心の内はわからないが、どっちにしても何もしてはくれない。

孤立無援で奮闘している家族に「大変ね」と声をかけてくれるだけ、もしくは見えないふりして遠ざかり声すらかけない。

認知症のことがよくわからないから手が出せないというのもあるし、わからないから「こわい、気持ちが悪い」ので避けることもある。

近隣社会からの支援の手はほとんどなく、家族には「何と老人や障害者に冷たい社会」だと見えるのではないだろうか。

認知症の発症原因はいくつもあるが、それらに共通する要素として「老化」がある。特に血管の老化だ。

「自分には関係ない」と思っている人々も必ず老いる。

老化が進めば認知症という脳機能障害者(精神障害者)になってしまうこともある。

「自分には関係ない」ではなく「いつかは自分も」という姿勢で、政府まかせではなく自ら行動してほしい。

認知症老人は障害者とは認定されないが、実質は障害者だ。
そういう認識が世間に全くないように思う。



<That's Ninchi Show 2 No.1260