認知症を甘く見ないでほしい。。
年をとって「赤ちゃんに戻る」ならまだマシだ。
昔から「年を取ると赤子に戻る」言われてきた。
普通の老衰ならそうかもしれないが、認知症だと違う。
赤ちゃんの脳は未発達なだけで壊れていないから、反応に規則性があり、どういう理由でそういう反応なのか推測できる。
大泣きするとか機嫌が悪いとか、その理由が慣れてくるとわかるもので対応に困ることも少なくなる。
これに対して、認知症の場合は「脳のどこがどう壊れているのか不明」というわけで、規則性もなく理由を推測することも難しい。
いつもいつも対応に困る、そういう日常となる。
たとえば、本人の言うことをつい否定してしまった時だ。
「認知症の人の言うことを否定してはいけない」と知っていても。
認知症の人は同じ話を繰り返すので、同じ事柄に対して同じように否定することがあるが、時によって反応が極端に異なる。
ある時は激怒、信じられないような大声でどなりまくる。
また、ある時は大泣き、子供のように声をあげて泣く。
この違いはどこにあるのか、さっぱりわからない。
同じストレスに対して反応が同じではなく、規則性が全くない。
「わけがわからない」という一言に尽きる。
どちらにしても「否定すると」困った状況になるので「否定してはいけない」という原則は絶対に守らねばならないのだろう。
老人介護と乳児の保育とを同列に見る風潮があるようだが、認知症老人の介護はそれらと同じレベルではない。
脳機能障害という極めて対応が難しい障害者の介護だということを世間は認識するべきだと思う。
認知症を甘く見ないでほしいと思う。
<That's Ninchi Show 2 No.1250>