認知症は精神科の担当だとしても。。
認知症は精神科の担当領域らしい。
この病院では認知症は精神科の担当なんだとわかった。
認知症病棟のある精神病院を探し、紹介状を持って転院相談に行き、「治療できない」と言われ、とぼとぼ帰ったことがある。
これに費やした時間と努力がムダ、期待が失望になっただけだ。
脳神経科医と同程度、他の診療科の医師よりはマシという程度だ。
胃ろうで寝たきりの終末期となった今、うちの親の機能障害は数え切れないぐらいある。障害者と認定されないが多くの障害を持つ。
認知記憶障害は言うまでもなく、運動機能障害(身体障害)として歩行障害や嚥下咀嚼障害があり、失禁や便秘など排泄機能障害、
言語障害、そして体温調節障害やバランス障害、感覚障害など多数だ。
それは承知で「他の障害はともあれ、精神障害だけでも治療してくれたら」と思って精神科を頼ろうとしたのだった。
身近に精神科にかかっている人がいなかったので、精神科というものがよくわかっていなかったからでもある。
何の知識もないにも関わらず、何の根拠もないのになぜか「精神病は精神科で治療可能だ」と思いこんでいた。
聞くところによると、治療できるのは半数にも満たないらしい。
治療は先ず投薬だが、薬が効く人と効かない人がいるそうで、効く人でも薬だけで治るというようなものではないという。
このような精神科治療は認知症の人、特に高齢の人には難しい。
高齢だと副作用が懸念されて薬が使えない。
また精神科の薬には認知症の症状を悪化させるものがある。
薬物治療がダメなら他の方法をとればいいが、認知症の人で意思疎通が困難な場合はカウンセリングなどは不可能だ。
これらから、従来の精神科治療では認知症の人は治せないと言える。
精神科の領域で認知症に特化した治療法ができるまでは。
今の医学では精神病も認知症も「治療は手探り状態」のように思える。
脳のことは誰もあまりよくわかっていないからだろう。
今の医学はまだまだで、認知症は医師にも治せず薬でも治らない。
頼れるのは「人=介護の力」だけのようだ。
他の「治療可能」な病気ならば、医師の力と薬の力が大きく看護の力は補助的なものに過ぎないが、認知症は全く逆だ。
認知症には「介護の力」が主体で、医師や薬は補助に過ぎない。
親が終末期になった今になってやっとこの本質がわかった。
ずいぶんと回り道をしたものだと思う。
<That's Ninchi Show 2 No.1226>