これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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認知症だとわかったら第一に。。

親が認知症になって先ず病院を探した。

認知症のようだがみとめたくない気持ちがあり、様子を見ていたら症状が顕著になってみとめるしかなくなっていた時だ。

だから「一刻も早く治療を始めないと」とあせって、専門医を探すことが何よりも先だと思い、ネット検索につとめた。

親が終末期になった今、振り返ってみればこの「初動」がそもそも大きく誤っていて、それが苦労を何倍にもしてしまったと思う。

先ず医療に頼るということがどれだけムダなのか、それを今ならわかるのだが、当時は何も知らなかったので。

認知症の特効薬はない」し、「薬で症状の進行を抑制できる人は限られている」し、「老人には薬が効きにくい」からだ。

誰にでも効く薬がないのでは「治療不能」で、治療できないのでは当然その分野の専門医がいるはずはない。

それを知らないから血眼になって専門医を探したのだが、あまりにも少なく、みつかっても「遠方の大病院」では受診しにくい。

それでもしかたなく「一ヶ月先の予約」をとり大病院を受診した。

画像により「典型的なアルツハイマー」という診断は出たのだが、治療法は示されず、満足できるような結果は得られなかった。

検査や診断はできるが治療はできない。それが現実だ。

ここでやっと医療には頼れないと気が付く。大事な時に、時間と労力をムダにしてしまい、親の認知症は進んでいった。

親が認知症になった時、第一にすべきことは「病院探し」ではなく、「認知症の人への対応法を学ぶ」ことだ。

対応を誤ると認知症は進む。

たとえば、「認知症の人の言うことを否定する」とか、「認知症の人からの電話を無視する」とかだ。

うちの家族の実際の対応がこうだった。誤りとは知らないままに、「本人を不安にさせる」ような対応をしてしまっていた。

うちの家族が対応を誤ったので、その結果として妄想が激しくなり、徘徊まで出るようになった。

認知症の人にとって何よりも大切なものは「安心できる環境」で、最も近い所にいる家族の対応が重要となる。

誤った対応で不安にさせるのではなく、認知症の特性に合わせて対応して本人を安心させることが第一だ。

それだけが確実に認知症の症状悪化を抑制できる方法だと思う。薬にも医師にも頼れない今の状況では。

親が認知症になったら、先ず「認知症の人への対応法」を知り、難しいことではあるが実行することが第一だと思う。

病院探しはその次でいい。
多くの場合で薬は気休めにしかならないから。







<That's Ninchi Show 2 No.1222>