これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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小規模多機能というのは。。

介護施設には小規模多機能という種類がある。

我が家の近くに、「地域密着型特別養護老人ホーム、地域密着型小規模多機能居宅介護事業」という看板がかかった施設がある。

いつもデイサービスの送迎車が出入りしていて、外から見た限りは普通の特養と同じだ。

違うのは、デイサービス(通所介護)、ショートステイ(=短期入所、施設介護)、訪問介護がセットになっていることらしい。

「小規模多機能」というのを初めて聞いたのは、もう五年以上前で、うちの親(当時は要介護3)の入所先を探していた時だった。

安い所、十万円程度という限定があって、なかなか決まらない。
特養は空きがないし、グループホームは15万円ぐらいかかる。

ケアマネージャーさんが「一ヶ月13万円の所がありますが」と紹介してくれたのがそれだ。

その時の説明では、「一ヶ月いくら」という包括契約で、個人の事情に合わせて「短期入所・訪問介護デイケア」の組み合わせができ、

使い勝手がよく、使い方によっては「おとく」な施設だった。

家族が仕事で夜間介護ができない時は、デイサービスに行ったままでショートステイに移行し、一泊して次の日の夕方に帰宅が可能だ。

うちの親は同じころに老健(介護老人保健施設)に空きが出て、一ヶ月十万円の費用で入所できたので、ここは検討だけで終わった。

このような施設、費用や使い勝手の面で利用者が使いやすい施設が増えることが望まれるが、五年経った今もあまり増えてはいない。

この他に、介護保険制度には「24時間包括の訪問介護事業」も用意されている。制度上はあるが、現実には「どこにあるの?」状態だ。

夜間の訪問介護まで含んで「一ヶ月いくら」という包括契約なので、自宅にいながら施設介護のような安心感が得られる・・はずだった。

だが、絵に描いた餅。「夜間介護」は依然として家族の仕事。

小規模多機能や24時間包括訪問介護など、「利用者とその家族のためのもの」は経営が厳しく、新規参入する事業者が少ないのだろうか。

利益が出ず、職員に充分な給料も出せず、職員の採用も困難では事業としてやっていかれない。

小規模多機能は、なぜ「小規模」という限定があるのだろう。
大規模多機能ならばスケールメリットで利益が出るかもしれない。

厚労省にはもう少し現実性を持った姿勢で介護保険制度の改正に取り組んでもらいたいと思う。






<That's Ninchi Show 2 No.1188>