認知症、医師に「わかりません」と言われ。。
原因不明の発熱も、「脳が壊れたから」だろうか?
うちの親(85歳、胃ろうで寝たきり)は二年ほど前から一般の老人ホームに入所している。
その前はサ高住(サービス付高齢者住宅)にいたのだが、胃ろうを付けてからは何度も感染症にかかり熱が出ていた。
おなかに穴が開いているので、当然それまでよりは感染しやすい。
胃ろうケアでは「消毒」が第一の注意点だ。
血液検査で炎症反応があり、訪問診療の医師が解熱剤を処方してくれたのだが、思うように熱は下がらない。
医師によると、体温調節機能が低下しているため薬の効果が出ないらしい。どんなに薬を使っても、別の薬に替えても効かない。
解熱剤や鎮痛剤などは脳の特定部分に働きかけて、「熱を下げろ」とか「痛みの感覚を遮断しろ」とかいう指令を出させるらしい。
その指令が各部に伝達されると、熱が下がり痛みがとれる。
うちの親はというと、その脳の特定部分が壊れていて指令を出せないのだろうか。
今年の初めにも発熱騒ぎがあった。真冬のことだから、インフルエンザだの肺炎だのを疑われ、病院に運ばれて検査したのだが、
インフルエンザでもなく、血液検査に炎症反応もなく、「原因不明の発熱」という診断(?)だった。
薬も出されず、病院では何の処置もなく施設に戻された。
医師は誰もが「わかりません」の一言で、何の説明もない。
「高齢だから」「認知症で、脳が壊れているから」なのだろうか?
自分なりに考えてみれば、体温調節機能が壊れていることから「意味もなく体温を上昇させてしまった」結果なのだろう。
これらのことは、脳機能障害というものが「機能の低下、消失」だけでなく、「機能の昂進」をも含んでいるという例になると思う。
必要な時に体温を下げることができないのに、何の必要もない時に体温を上げる、それこそが脳が壊れていることの表れだろう。
原因不明の熱は、その後しばらくして突然下がった。
なぜ熱が出たのかわからないのと同じく、下がった原因も不明だ。
認知症の人にとって、医療は無力だ。
医師にも薬にも頼れない。
少しでも早く、脳科学が進むことを願うのみだ。
<That's Ninchi Show 2 No.1184>