老人施設、居室の鍵は。。
入居者の個室の鍵をかけるか、かけないか。
うちの親がサ高住(介護サービス付高齢者住宅)に入居した時、最初に出てきたのがこの鍵の問題だった。
本人は元々心配性だったが、発病してからは不安感が異常に強くなり、いつも施錠していないと気に入らない。
世話をしに来た家族が帰る時には必ず施錠するように言う。
本人が自分でドアの内側から施錠すればいいのだが、できない。
立ち上がるのが嫌で、自分で鍵をかけようとはしない。誰かが訪ねて来ても同様で、鍵を開けに立つことを嫌がる。
訪問診療の医師やヘルパーさんが入室できないことが多々あった。
管理会社に個室の鍵を預かってもらうよう要請したら、当初は「規定で、できない」と断られたが、最終的には折れてくれた。
今は一般の老人ホームに入居しているが、ここでは最初から「個室の鍵」は渡されていない。
いつも開けっ放しで、入居者が長期入院する時だけ施錠するという。
発病から八年ともなると、開けっ放しでも本人は全く気にしない。
「帰るよ」と言って、「鍵かけてね」と言われることはなくなった。
ところで、老人施設では個室の鍵は普通どういう扱いなのだろう。
老健は少し部屋代の安いトイレの付いていない個室もあり、病院と同じような造りになっているからだろう。
老人施設の多くが一般的に「通常無施錠」なのだろうか。
入居者が内側から鍵を開けることができない場合、個室の鍵を外側から施錠するのは「虐待」と言われかねない。
施設スタッフが何回も出入りするのに、いちいち個人個人の部屋の鍵を帯同して開けるというのも面倒だし、鍵の管理責任もある。
しかし、最近よく耳にする「施設での事件」を考えると「いつも開けっ放し」というのは問題があるのでは?
「入居者が別の部屋の入居者を殺害」とか「外部からの侵入者が入居者を殺害」とか、どこの施設でも絶対にないとは言えないだろう。
施設スタッフの人数が極端に少なくなる夜間が心配だ。
夜間だけは施錠してもいいように思う。
<That's Ninchi Show 2 No.1179>