これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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介護うつにならないために(2)。。

認知症の介護は家族にとって大きなストレスだ。

「介護が難しい」認知症の人を「頼りになる医師がいない」中、「周囲の人の理解や協力が得られない」状況で、家族が背負っている。

「なぜこのような症状が出ているか」わからないし、「どうすれば改善するのか」わからないことが多々ある。

その答えを医療・介護の側から適時に提供されているならいいのだが、誰に聞いても答えが出ないことのほうが多い。

「何もできないで悪化するの見ているだけでいいのだろうか。早く何とかしなくては」と家族は焦る。不安になる。

問題は山積しているのに一つも解答がないというのは、言わば「出口の見えないトンネル」で、暗闇の中に孤立している状態だ。

こういう状況が長期化すると「介護うつ」になる。

このような時、「老人介護には必ず出口はある。あと何年かの辛抱だ」などとなぐさめられても、なぐさめにならない。

今の医療は治療はできなくても延命はできるから。

また、認知症介護のストレスは他のストレスと比べようもなく異質で強大なものなので、実を言えば一日だって耐えられない。

介護職の人の中に数日で辞職する例があるのを見ればわかる。

離職率が高いのは給料が安いだけではない。仕事の難しさ、仕事上のストレスも大きく関係すると思う。

一日でもガマンできないようなものを、何年もガマンしろと言うのだろうか。修行僧ではあるまいし、無理だ。

「年寄りは先に逝くから」というのはなぐさめにはならない。

では、どうすれば「介護うつ」から自分を守れるのだろう?
周囲の支援もなく、何の解決策もみつからないという暗闇の中で。

ストレス反応の持続が「うつ」を引き起こすから、それを中断させればいい。暗闇から一時的に脱出することだ。

物理的に状況は変えられなくても、心理的には変えることができる。

不安感は「言葉にして出す」と減少するらしい。
扁桃体が不安感を作るが、前頭葉扁桃体の活動を抑制するという。

誰かに悩みを聞いてもらうか、心の不安を文章にして出してしまうといいようだ。

弱音を吐かず、自分さえガマンすればいいとして耐え続けてはいけない。少しぐらい周囲の人を巻き込んでもいいではないか。

悩みを話しても問題解決にはならないが、心はすっきりする。
一時的ではあっても。






<That's Ninchi Show 2 No.1169>