これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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胃ろうで寝たきりで終末期、要介護4とは。。

胃ろうで寝たきりのままだが、要介護4に戻った。

うちの親(85歳)は二年ほど前に脳梗塞が再発し寝たきりとなり、胃ろうを付けて退院したが、それ以後ずっと要介護5だった。

医療的にはリハビリ不能、治療不能の終末期とされている。

昨日新しい介護保険証が届いたのだが、少しも変化はなく全く回復の兆しも見えないのに、要介護4になっている。驚いた。

不服申し立てをしようかと思ったが、ネットで検索してみてムダだとわかった。

ほぼ同じケースの、似たような質問(寝たきりなのに要介護4になったという)に対して、専門職の方の以下のような回答が載っていたからだ。

「介護度を出す場合、その方に対する介護がどれだけの時間掛かるかというのが基本的な尺度です。

ですから、寝たきりの人と起き上がれて徘徊する人というのは、前者の方が重度ですが、介護時間という場合、かえって起き上がれる人の方が時間が掛かるということが言えます。

そういうわけで、むしろ寝たきりの方が介護度が低いというようなことが起こる場合があります。」

うちの親は今は老人ホームに入所している。その担当者にも電話で問い合わせてみたが、やはり同じような意見だった。

介護保険の支出が年々増大しているので、政府としては何とかそれを抑制したいのだろう。

これまで要介護「5」だった人を「4」にすれば、かなり削減できる。

政府の負担が減ると、その分だけ個人負担が増えることは目に見えている。
施設介護ではなく、在宅介護の場合は深刻だ。

うちの親のように施設にいる場合は問題は少ない。
介護はセット料金で、要介護4でも今までと同じサービスが受けられる。

しかし、在宅介護(訪問介護)ではセット料金の所はほとんどなく、単品積み上げ料金だから、すぐに保険内での枠(限度額)がいっぱいになるだろう。

要介護「5」が「4」になったら、これまでと同じように暮らすには介護保険外サービスを増やさねばならない。

団塊の世代への対処を考えて、これからは「公費負担は削減、個人負担は増加」という路線で行くつもりなのだろうか。

やむを得ない措置なのかもしれないが、「個人」がどこまで支えられるかを考えると気持ちは沈む。

個人負担の「個人」は高齢の本人であり、老齢期になりつつある家族だから。
うちの家族も同じ、どこまで支えられるだろうか。

要介護4になると、個人負担分は三千円から四千円ほど安くなるようだ。

老人ホームの収入は三万円から四万円減ることになる。これで経営できるのだろうか。どこかを値上げして補填しないとやっていけないだろう。

施設にいるからと言って安心はできない。

家賃か食費か、管理費・介護保険外の生活サービス費、そのあたりの値上がりは覚悟しないといけない。

この老人ホームが終の棲家だと思っていたが、もし「払えない」金額となったら再度の転居もありそうだ。

今の日本、認知症の老人が安心して最後まで暮らせる場所などほとんどないのだろうか。

一部の富裕層を除いて、終の棲家はどこにもなさそうだ。




              <That's Ninchi Show 2 No.1148>