介護スタッフ、すぐやめられると。。
二ヶ月で退職、介護の現場ではよくあることだろう。
介護業界の離職率が高いことは知られているが、うちの親の施設(一般の老人ホーム)でも、そうだ。
しょっちゅう職員が入れ替わっている。四月に「新任です」と挨拶されたばかりなのに、六月になるともういない。
老人介護に限らず、今の日本は「すぐやめる社会」になっている。
高度成長期までの日本は終身雇用で「やめない社会」だったから、労働力が固定化されて流動性がないという欠陥があったらしい。
社会の変化に合わせて流動することが望ましいというのは、経営者側に立った考えで、雇用者の利益を第一に考えたものではなさそうだ。
「やめる社会」ではまともな新人教育も受けられないことが多い。
これから十年二十年も働いてくれるというなら大事に育てるが、数ヶ月で退職してしまう人に何を教えてもムダ、というように。
少子化で、若年労働力が減少しているのに新人が大切にされない。
どうせすぐやめるからと「使い捨て」のように扱われていたら、やめるだろう。
企業は「やめさせない」ように努力しているのだろうか。
老人介護という仕事は体力のある若い人でも相当きつい。
介護職の離職問題に対して、政府は給料を一万円程度値上げするそうだが、それだけでつなぎとめられるとは思えない。
では、「もっと高給にすれば」という意見もあるだろうが、それも違う。お金儲けしようという人は初めから介護職などを選ばないからだ。
やめないで残ること、何年も続けることでメリットがあればやめないだろう。
企業(経営者)にそれがわからないとは思えないのだが。
<That's Ninchi Show 2 No.1146>