介護ストレスは同じでも、ストレス反応は違う。。
認知症の介護を続けると、ストレスも恒常的に続く。
ストレスの程度は他人なら笑えるような軽いものから、他人でもひいてしまうような深刻なものまであるが、毎日絶えることはない。
それらの介護ストレスに伴って、ストレス反応が起こっている。
無理して長期間介護を続けると、これらの慢性的なストレス反応により身体を壊し、精神をも病むことになる。
慢性的な介護ストレスはストレス性疾患への入り口だと言える。
それは決して特殊例ではない。誰でも認知症になる可能性があるのと同じく、誰でもストレス性疾患になると言われている。
「ガマンが足らないんだ」「気の持ち方だ」というような精神論や心構えでどうこうできるレベルの問題ではない。
「ストレスに強い」というのは、その人の脳がそうだから。
生まれつき、天性のもので「努力で強くなる」とは言いにくい。
ストレスは脳から始まると言われている。
脳が「これがストレスだ」と認めることがスタートだ。
脳にそうさせない方法があればいいのだが、無意識のことだから「ストレスだと思わなければいい」という方法は無効だと思う。
そして脳の指令によって「ストレス反応」が起こる。
脳が違えばストレス反応の起こり方だって違う。
この分泌が正常であればいいのだが、慢性的なストレスがあると「分泌過多」や「分泌過少」という異常が出てくる。
どちらになるかは個人差があるらしい。
脳が違えば、違う。同じストレスに対して全く違うストレス反応が出る場合もあるのは、そういう理由だそうだ。
たとえば、コルチゾールというストレスホルモンがある。
この分泌が過多と過少で罹患するストレス性疾患は違う。以下
<コルチゾール過多>
<コルチゾール過少>
アレルギー、喘息、季節性うつ、その他。
認知症の介護は「慢性的ストレスたっぷり」で、施設入居などの助け舟がない限り、増えることはあっても減ることはない。
介護している人は、「自分だけは大丈夫」とは思わないで、自分もストレス性疾患になりやすい環境にあるとして備えるべきだろう。
ひとことでストレス性疾患と言っても種類は多い。
「全ての病気はストレスから始まる」という人もいるくらいだ。
精神的だけでなく、気温や大気汚染などの物理的ストレスもあるから。
だが、それだけではない。代表的なものしか知られていないだけだ。
今の身体の不調がストレスに起因するものかどうか、それをチェックしてみたほうがいいと思う。
ストレスに起因するなら、薬をどれだけ飲んでも治らない。
原因となるストレスから離れること、それしかない。
<That's Ninchi Show 2 No.1139>