これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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がんばらない介護で持続できれば。。。

ずいぶん前から「がんばらない介護を」と言われている。

これを聞いて、「そんなことできる?」「がんばってもがんばっても思うようにできていないのに」と思ったことがある。

認知症の介護という難しい仕事は、お気軽に(テキトーに)できることではないから、がんばるしかないではないか。

「難しい上に、少しも楽しくない」というもので、嫌気がさすのをガマンして続けるというのは、まさに「がんばる」ということだ。

「がんばってみても自分にはできなかった」ことも多く、「一時的にはできても、ガマンが続かずできなくなる」ことも多い。

腹が立っても嫌な顔をせず、気持ちは焦っていても「ゆっくりでいいよ」と落ち着いて待っているなど、いつもいつもできるものか。

丁寧に何度も説明しても少しも理解してくれない相手に向って、イライラして大声で指図したり、とがめたりすることもある。

本人への命令や叱責は絶対に避けねばならないと知ってはいても。

「わかっていて何でできないんだ」と反省し、できていないことで自分を責め、「もっとがんばらないと」と思う。

「笑顔で介護」というのが目標だ。達成するまでがんばろうと思う。

では「がんばらない介護を」というのは、「できてなくてもいい」という意味なのだろうか。

確かに「がんばってもできない」のなら、がんばらなくていい。

「がんばってもできない」ことで、よけいにイライラして心の余裕を失っていたら、ますます「笑顔で介護」は遠のく。

自分のできる範囲だけ、そこだけをがんばればいい。それだろうか?

「がんばらないことで余裕を残して、持続させる」ことが、家族には求められていると思う。

認知症の人は不安感が強い。一人にすることは避けねばならない。
誰かが「いつも側にいる」ことで安心できる。

「最後まで傍らにいて見守り、安心させること」が家族の務めだ。
そうできるなら、もうそれだけでいいのではないだろうか。


          <That's Ninchi Show 2 No.1128>