これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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無縁社会、老人のシェアハウスで。。。

「縁がないなら作る」という考えもある。

個人主義が浸透した今の社会は「個の社会」で、血縁や地縁に縛られることなく自由に生きることができる。

その反面、いざという時に地域にも親族にも頼ることはできない。

都市部でも「独居老人」や「老人だけの世帯」の割合が増えてきているらしい。山奥の過疎地だけの問題ではなくなってきた。

その多くが孤立しているそうだ。地域との縁がないから。

昨日の夜のテレビ番組で、諏訪中央病院名誉院長の鎌田實先生が「新しく縁を作るといい」というような発言をされていた。

シェアハウスという方法で。この提案は可能性があると思う。

家族以外の人と一緒に住むことで、新しく縁を結ぶ。地縁のようでもあり血縁のようでもある、中間的な新しい関係だ。

子供たちが独立して、空き部屋だらけの大きな家に老人がひとり、または老夫婦だけ、そういうケースが多い。

そこに同じような境遇の友人たちが集まって暮らせば、将来的には「友人だけのグループホーム」になるだろう。

誰かが認知症になったとしても、残りの元気な人が支える。

老老介護」であっても、三人四人いれば短期間は持続可能だろう。
老夫婦だけの時の「たった一人の孤独な老々介護」とは違って。

ただ問題は「老人は環境変化を嫌う」ことだ。老人になってから友人が数人集まってシェアハウス、ちょっと無理かもしれない。

五十代や六十代前半のうちに決めておくならいいが、この年齢で介護のことまで考える人は少ないだろう。

鎌田さんのシェアハウス案にはもう一つあった。「空き部屋を安く学生に貸す」というものだ。

看護や介護、医療系の学生に下宿してもらったらいいと。

そうなれば大家さん(老人)は「いざという時」は安心だ。平常時でも身近に誰かがいるという安心感がある。

こちらも、「環境の変化を嫌う」老人には受け入れられないだろう。
また、学生が老人と一緒に暮らすことを嫌がるかもしれない。

「誰にでも」という全面的な解決にはならないが、一部の人々では可能性は大いにある。成功例が増えれば、考え方も変わるだろう。

介護問題の解決を政府にまかせていても何も進まない。個人個人が考えて行動する時期にあると思う。


                                       <That's Ninchi Show 2 No.1075>