認知症多発時代になって。。。
なぜこんなにも認知症が多いのだろう?
「2025年には高齢者(65歳以上)の五人に一人が認知症」だと言われているが、75歳以上となるとどうなるのだろう。
認知症になっていない人のほうが少ないのでは?
というのも、ここ数年、「親が認知症になった」という話ばかり聞いているからだ。久しぶりに会う人のほとんどが、そう。
お盆休みで、実家(81歳の母が一人暮らし)に帰ってみたら、冷蔵庫には同じ「だし醤油」が6本あって、どれも口が開いていたという話。
買い物に行くたびに「素麺を食べるのに麺つゆがいるから」とせっせと買って来たのだろう。家の冷蔵庫には使いかけがあるのを忘れて。
また、同じく一人暮らしのお母さん(80歳)の財布を見ると、小銭ばかりで重たくふくれあがっていたという話もあった。
買い物に行って硬貨が使えないらしい。いつもお札を出すそうだ。
しだいに千円札すら使えなくなって、1580円の買い物でも一万円札で払うようになり、千円札や硬貨は使わないからどんどんたまっていく。
買い物に行く時は、財布の中の小銭(千円札と硬貨)はじゃまだからどかして、銀行からおろしてきた一万円札を持って行くらしい。
お金の大小がわからなくなっているのに、銀行からお金をおろすことはできるのが不思議だが、認知症は個人差があるから。
「できること、できないこと」は個人個人違う。
やはり80代のお母さんだが、料理も、掃除も、洗濯もできているのに「ごみ出し」ができないので、家中ゴミだらけだという話もあった。
近所に住んでいれば、親の代わりにゴミの日に出しに行けるが、遠いので毎週親の家までゴミを取りに行き、車に積んで帰ってくるという。
親がこういう状態になって、それぞれ「いつまで一人暮らしできるか」
「どういう施設に入れたらいいのか」と悩んでいる様子だった。
認知症になったら一人暮らしはできない。「いつまで一人暮らしができるか」と聞かれたら、そう答えるのが正しいのだろう。
しかし、家を離れたくないという本人の気持ちもあるし、仕事の都合上、地元に戻って親と同居できないという息子や娘の事情もある。
説得もできないし、どうしようかと悩んでいるうちに、認知症は進む。
一人暮らしの「不安」は認知症を悪化させる要因の一つだから。
十年前や二十年前には予想もしてなかった事態だ。うちの親が認知症になった2008年はまだまだ少数派だったように思う。
もうすでに「認知症多発時代」は始まっているようだ。
<That's Ninchi Show 2 No.1019 >