これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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認知症、比べてはいけない。。。

「比べてはいけない」のが原則だが・・

認知症は症状の程度や進行速度など個人差の激しい病気なので、同じように「親が認知症」という人でも、苦労の度合いは同じではない。

天と地ほどに差がつく場合もある。だから、うちの親と他人様の親を比べてはいけない。あるがままを受けとめ、これでいいと思うだけだ。

そう思ってはいても、親の友人などで「しっかり自立している」人を見ると、「同じ年なのに、何で?」という気持ちになる。

昨日もそう思った。86歳で一人暮らしをしている人からお中元のお礼の電話が来た。「娘夫婦が来る日なのでみんなでいただきます」と。

正確に言うとお中元のお礼ではなく、お中元のお返しのお礼だ。毎年お中元とお歳暮が届くので、お返しをしているだけだから。

娘さんは週に一回、お母さんの手料理を食べに夫婦で訪ねてくるそうだ。仕事をしているので休みの日しか会いに来れないらしい。

うちのおばあちゃん(84歳、胃ろうで寝たきり)よりも二歳も上なのに、まだ娘のために夕食を作って待っているだなんて、と思った。

うちの親もそんな時があった。そして「お中元にもらったから、好きなのを持って帰りなさい」と、いろいろ持たせてくれる時が。

十年近くも介護状態が続いているから、いつだったか思い出すのも遠い昔だが。それに比べて、何とうらやましいことか。

それにしても、86歳でもあちこちにお中元を贈っているという余裕は、たくさん年金をもらっているからだろうか。公務員だったから。

親の友人の中には「もう年だから贈り物はやめます」という人もいた。
だが、生きてる限り贈り続ける、という人もいるのだろう。

十年前とかわらない生活をしている人と、十年前には想像もしなかった「寝たきり」状態の親と、どこで道が別れたのだろうと思う。

うちの親はストレスが多過ぎたのだろうか。それともストレスを解消する努力を怠ったのか、気にしやすいという性格のせいなのか。

比べてはいけないと思いつつも、どこが違うのかを考えてしまう。
「人は人、自分は自分」だと思い直して元気を出そう。


          <THAT'S NINCHI SHOW 2  NO.1013 >