これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

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うちの親は不穏ではない。。。

うちの親が「不穏」だとは思わない。

「不穏」というのは一般的には日常的に頻繁に使われる言葉ではない。何か悪い状況が起きそうな、そういうマイナスイメージがある。

しかし、介護や医療関係者の間では「不穏」という言葉が日常的に頻繁に使われているらしい。認知症の不穏、別の意味があるようだ。

親が認知症になった時、初めて「不穏」という言葉が一般とは違う意味で使われている場面に遭遇した。わけがわからなかった。

面会に行って、病院の看護師さんに様子をたずねたら、「昨日はちょっと落ち着きがなくて、不穏という感じでしたね」と言われたのだ。

うちの親のどこが「不穏」なのだろう? 

放火のおそれがあるわけではない。入院前に一人暮らしをしていて、火がついているのを忘れていてお鍋をこがしたことは何回かあるが。

誰かに危害を加えたということもないし、そんな様子はない。ボケてはいるが、他人にはそれなりに丁寧であいそよくできる。

その場で看護師さんにたずねてもよかったのだが、忙しそうにしているので遠慮し、ネットで「不穏」を検索してみた。

具体的にどんな状態かはわからなかったが、だいたいこんな意味だろうというものはつかめた。

「何かいつもと様子が違っていて困ったことになりそう、介護する側の人は注意を怠らないように」という意味なのだろうか。

誰が使い始めたのか知らないが、この言葉は適切ではないと思う。

あとで知らされたのだが、この言葉は「うちうちで、専門職の間で」使うもので、認知症の人の家族に対しては普通使わないそうだ。

認知症で、いくら頭がおかしくなったとは言え、うちの親は「不穏」と言われるほどではない。家族としては違和感がある。

「昨日はどういうわけかずっと夜まで不穏でした」と言われても、それが何を指しているのかさっぱりわからない。

「不穏」と言わず、もっとふさわしい表現はないものかと思う。

             <That's Ninchi Show  2  No.1009 >