これも認知症なんだ<That's Ninchi Show 2>

FC2ブログに引っ越しました。週一回か二回は更新しています。

ケアマネージャーさんの転勤は。。。。。

ケアマネージャーさんを転勤させないでほしい。

介護という仕事は、本質的に生産性が低く「効率」が悪い。特に認知症介護は時間ばかりとられて結果が伴わないことが多い。

本人のペースに合わせて何もかも「ゆっくり進める」わけで、本人の気が向かない時は「おあずけ」で次の機会になる。とにかく「待っている」時間が多い。

本人のためを思い、本人の残存能力の保持や症状の悪化防止をめざすには、「効率」とは無縁の介護になる。効率優先の人は介護には適さない。

他の業種と同様に介護に効率を求めるのは論理的には正しくない。

だが、介護事業経営者の中には「介護の本質がわかっていない」人がいるようだ。事業経営の効率化のためなのか介護職員を転勤させる企業がある。

うちの親が以前入居していた「施設もどきの」住宅(=サ高住)では、三年に一度、ケアマネージャーさんが異動した。

理由をたずねると、会社の規定だそうだ。定例の異動で、三年ごとに同じ関西圏のグループ施設を転々とする、そういう決まりなのだという。

2008年に入居して、2014年に他の施設に転居するまでの間にケアマネージャーさんは三人。担当者が替わるごとに慣れるのに時間がかかった。

介護という仕事は、最初に人間関係、何よりもそれが大事だ。介護を受ける本人の信頼を得ることから始まる。信頼されなかったら、「介護拒否」にもなる。

時間をかけて信頼されるようになったら転勤、それはないだろう。認知症の本人にとっても「慣れている人、頼っている人」がいなくなるのは問題だ。

利益や効率を優先し、利用者を軽視しているような経営者は介護には向かない。そういう人は介護事業に参入してもらいたくない。

入居者本人に合わせ、本人の立場になって考え、本人の気持ちにより添うのが介護の第一歩だ。経営効率よりも入居者、そうであってほしい。


<補足>
ケアマネージャーさんの転勤は国が決めたことで、経営者の判断ではないそうです。コメントをいただいて、大きな誤解をしていることに気が付きました。

この他にも、これまでずっと「施設や施設経営者が悪い」と思っていたことで、実は厚労省の方針(指導)に従っているだけ・・というのもきっとあることでしょう。

「知らされてないし、知る努力をしなかった」わけですが、悪くもないのに「施設が悪い」と思っていたことは反省せねば・・と思っています。

税金の優遇や補助金などをもらっている施設としては、厚労省の指導には逆らえないと思います。介護の良し悪しは厚労省の考え方しだい、そういうことでしょうか。